「垢バン」ってなに?新語としての「垢」の意味、おさえておきましょう!

明日、1月29日は、寒(かん)の土用(どよう)の丑(うし)の日、になります。「土用の丑の日」というと、夏に鰻を頂く日、というイメージが定いていますが、実は「土用」という期間は、夏だけではなく、春夏秋冬に一回ずつ、年に4回あります。「土用」は暦(こよみ)の上での、季節の変わり目の時期に当たり、「二十四節気」の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の18日間です。

夏の土用に鰻を頂くのは、夏バテしやすい時期に栄養価の高い食品を摂取して体調を整えよう、という知恵なのです。また、夏に限らず「土用」は「土の神様が支配する時期」と言われており、「土を動かすような作業」「新しいこと」などは避けた方が良い、と言われています。季節の変わり目の不安定な時期に、大変な作業をしないように…という知恵と合わさった信心かもしれません。

2021年の「冬の土用」は1月17日から2月2日までで、明日・1月29日は、この期間内で2回目の「丑の日」になります。明日は、食事に限らず、ご自身のお体をいたわってあげる日…となさると、良いかもしれません。

さて、本日は「土用」にちなんで「土編」の漢字「垢」にまつわる日本語クイズをお届けします。

【問題1】「垢バン」ってどういう意味?

新語「垢バン」の解説として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:人気の高い注目のアカウント

2:アカウントの使用停止措置

:アカウントの炎上

新語「垢バン」の意味はどれ?
新語「垢バン」の意味はどれ?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 2:アカウントの使用停止措置 です。

なぜ「垢バン」がこの意味?解説をご覧ください。
なぜ「垢バン」がこの意味?解説をご覧ください。

昨今、ソーシャルメディア上の登録「アカウント」のことを、「垢(アカ=アカウント、の略。誤変換からできた言葉だと言われています)」と表記する新語が増えていますね。

「本垢(ほんアカ)」といえば「本人が表立って使用しているアカウント」、

「裏垢(うらアカ)」といえば「本垢では言いにくいことを一部の相手にのみ明かしているアカウント」、

などは、よく知られています。

クイズにした「垢バン」は「アカウントがBAN(禁止、停止)する」…つまり、使用しているソーシャルメディアの規約違反などにより、運営元からアカウントの使用を禁止、停止される状態を意味しています。

ニュースでも取り上げられている「迷惑ユーチューバー」や、誹謗中傷行為の多いアカウントなどは「垢バン」される事もあるようです。…時代を反映した新語ですね。

…さて、2問目のクイズです。

【問題2】「垢離」ってなんと読む?

「垢離」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「水ごり。神仏に祈る時、水をあびて心身を清めること。」という意味の言葉です。

「垢離って古い考え方のようだけれど、夏に滝行(たきぎょう)ツアーに参加してみたら、学ぶところが多かったわ!」

「アカばなれ」ではありませんよ!
「アカばなれ」ではありませんよ!

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 「垢離(こり)」 です。

「水ごり」は漢字で書くと「水垢離」です。

こちらは新語と正反対の、日本古来の言い回しです。

冬の寒い時期にする「垢離(こり)」は「寒垢離(かんごり)」と言い、俳句の季語にもなっています。

「垢」という字を「アカウント」ととらえる事に慣れすぎて、こうした古来の読み方を忘れてしまわぬよう、気をつけましょう。

本日は、明日、1月29日「寒の土用・丑の日」にちなんで、「土用」のトリビアをお届けしつつ、

「土編の漢字・垢」にスポットを当て、

・垢(あか)バン

という新語の意味と、

・垢離(こり)

という日本古来の難読熟語をおさらいいたしました。

 

この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
小出 真朱