シーズンを問わず、1枚あると何かと重宝する大判のストール。好評の連載企画「季節を肌で楽しむHERMÈS(エルメス)の新名品」vol.18では、メゾンの今年の年間テーマである「エルメスのオデュッセイ」をデザインに反映したカシミアシルクのストールをご紹介。エルメスの歴史をボードゲーム風にアレンジしたデザインで、「眺めて、纏って」と、ストールの楽しみが倍増する一品です。

エルメスの歴史を描いたストールは、コミュニケーションピースにもぴったり!

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ストール〈エルメスの叙事詩〉¥149,000 【縦140×横140㎝】※カシミア70%、シルク30%

通常一般的な春夏/秋冬のシーズンテーマとは異なり、年間を通したテーマを設定しているエルメス。その始まりは、1987年のメゾン創設150周年に遡ります。以降、現在に至るまで毎年新しいテーマが発表され続けています。

2021年のテーマは「エルメスのオデッセイ」。1837年に創業して以来、職人の手仕事に敬意を払ってきたエルメス。社会が刻々と変化するなか、人々のライフスタイルに寄り添いながら、そして職人を尊重しながら歩んできた約185年。その歴史を振り返ると同時に、エルメスを創り上げてきたファミリーやひとりひとりの職人に光を当てるべく設定されたテーマです。

今回ご紹介するストールもこの年間テーマが背景に読み取れます。デザインを手がけたのは気鋭のポーランド人イラストレーター/絵本作家のヤン・バイトリク。エルメスの創始者、ティエリ・エルメスを描いた「1」のコマから始まり、ボードゲームのようにエルメスの歴史がカラフルに、そしてエスプリとユーモアたっぷりに描かれています。

ストール一面に描かれたのは、エルメスの歴史がコミカルに描かれた、見飽きることのない壮大かつ愉快なモチーフの数々。今回はそのなかから、特にキーとなるイラストにフォーカスします。

■1:1コマ目に描かれているのは、エルメス創設者のティエリ・エルメス

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ストールの中央に描かれたティエリ・エルメス

1コマ目、ストールの中央に位置するスタート地点に描かれているのがエルメス創設者のティエリ・エルメス。ここからエルメスの歴史が始まります。

■2:「ケリー」の原型となる「オータクロア」を描いたコマ

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21コマ目に描かれた「オータクロア」

こちらは1892年に誕生したエルメス初の鞍用バッグ「サック・ア・セル(のちのオータクロア)」。ファンにはおなじみ、のちに「ケリー」の原型となる「オータクロア」を描いたコマです。

■3:パリのフォーブル・サントノーレ通り24番地にオープンしたエルメス初の店舗

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43コマ目に描かれたエルメスのフォーブル・サントノーレ通りの店舗

続いてご紹介するのは、初めて誕生したエルメスの店舗。1880年にパリのフォーブル・サントノーレ通り24番地にオープンした建物で、馬具工房と一族の私室を備えていました。屋上にゴルフコースを登場させた、ユーモアあふれるイラストです。

■4:メゾンを象徴するジュエリー「シェーヌ・ダンクル」

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47、48コマ目に描かれたシルバーブレスレット「シェーヌ・ダンクル」

ストール全体を通して、移動手段が馬から車へと変わっていく様子が表現されているのも大きなポイント。時代と社会の変化に合わせて、エルメスが柔軟に変化を遂げてきたとことがわかります。また、先にご紹介した「オータクロア」のようにアイコニックな製品が散りばめられています。47、48コマにかけて描かれているのは、メゾンを象徴するジュエリー「シェーヌ・ダンクル」。その上を馬が駆けるユーモラスなイラストです。

■5:日本をイメージしたイラスト

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89、90コマ目では日本を表現

日本に上陸した時期に描かれている、日本をイメージしたイラストも見逃せません。富士山と鯉のぼり、そして、少し浮世絵を彷彿とさせる海やタコが描かれています。

■6:1987年にセーヌ川で開催された花火のセレモニー

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117コマ目に描かれた花火のセレモニー

年間テーマが誕生した年である1987年にセーヌ川で開催されたセレモニーも描かれています。150周年を記念したこのセレモニーでは、無数の花火が華やかにパリの空を彩りました。この後、コマの最後には未来へ向けたイメージを表す宇宙船が描かれています。


上質なカシミアシルクで抜群の肌触りと暖かさが楽しめるのはもちろん、メゾンならではのストーリーを凝縮させたデザインで、カンバセーションピースにもなるストール。纏うだけではなく、眺めて、さらには会話を楽しむことができる一品です。装いのアクセントになり、機能面も備え、コミュニケーションツールにもなりうるストールは、人々の豊かな日常に寄り添うエルメスならではのオブジェ(エルメスで製品のことを指す言葉)といえるでしょう。自分用はもちろん、大切な方への贈り物にしても喜ばれること間違いなしです。

※掲載した商品はすべて税抜です。

問い合わせ先

エルメスジャポン

TEL:03-3569-3300

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この記事の執筆者
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PHOTO :
木村 慎
WRITING :
門前直子
EDIT :
石原あや乃