「精霊」って「せいれい」以外になんと読む?日本人としておさえておきたい言葉です!
昨日は、話題の言葉『SDGs』の解説で、クイズの出題までの前置きが長くなりましたが、
本日はまず1問目のクイズから参りましょう。
【問題1】「精霊」の「せいれい」以外の読み方は?
「精霊」の「せいれい」以外の読み方をお答えください。
ヒント:「精霊(せいれい)」は、「(人に限らず)さまざまなものに宿るたましい」という意味でも使われますが、正解の読み方をすると「(日本における)死者の肉体から離れた霊魂」という意味になります。
<使用例>
「筍(たけのこ)は亡き父の好物だったから、今でも初物は精霊にお供えしてあげるの。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 精霊(しょうりょう) または同じ意味で 精霊(しょうろう/しょうらい) です。
※以降、本稿では精霊(しょうろう)で統一します。
「精霊(しょうろう)」は、日本の古神道的な意味で「死者の霊魂」を指す時に使う言葉です。以前、この連載でも、お盆のお供え用の野菜でつくった馬を意味する言葉「精霊馬(しょうりょううま)」の読み方をおさらいしましたが、皆さま、今回は正解できましたか?
実は明日3月18日は『精霊(しょうりょう)の日』と呼ばれています。柿本人麻呂、小野小町、和泉式部、3名もの偉大な歌人の忌日が3月18日である、と伝えられていることから『精霊(しょうりょう)の日』と名付けられたようです。
3名の中で最も古い時代を生きたのが柿本人麻呂(飛鳥時代)です。せっかく桜の季節ですので、人麻呂が桜をうたった和歌を一首、ご紹介しましょう。
「桜花(さくらばな) 咲きかも散ると 見るまでに 誰れかもここに 見えて散りゆく」
<意味>桜の花が咲いて散るのを見るように。誰なのでしょう?ここに集い、そして散りゆく人々は。
…桜は「日本人にとって特別な花」と言われていますが、1300年前に活躍した歌人も、桜の花にこのような感慨を感じていたのですね。いっせいに咲き誇って散る、淡くはかなげな色の小さな花々に、精霊(せいれい)が招いているかのような独特の引力を感じますよね。
…さて、二問目も「精」という字の難読クイズです。
【問題2】「精げる」ってなんと読む?
「精げる」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「玄米をついて白くする。精米する。」「細工物などを磨いて仕上げる」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「私は玄米が好みだけれど主人は苦手だから、家庭用精米機で五分ほど精げたお米を炊いているの。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 精(しら)げる です。
「精」という字の部首、よく見れば「米」なのです。「米」を部首に持つ漢字は、穀類と関連しています。
しかし、「精」という字の熟語でよく思い浮かぶのは「精霊」「妖精」「精進」など、「たましい」と関連するような言葉が多いですね?「米+青(磨く、の意?)」で構成された漢字が「たましい」と関連する…お米が、日本人にとっていかに特別な食物であったか、という歴史をイメージさせる漢字です。
本日は、3月18日『精霊(しょうりょう)の日』にちなんで、
・精霊(せいれい/しょうりょう)
・精(しら)げる
などの読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱