「曼く」ってなんと読む?「漫」「蔓」「鰻」…いろいろな漢字に入っている「曼」の意味とは?

明日・4月9日は『左官(さかん)の日』と呼ばれています。

左官(さかん)職人と言えば、漆喰(しっくい)を塗る…ということで「し(4)っく(9)い」の語呂合わせです。左官、漆喰…というと、古き良き日本建築を連想しそうですが、実は漆喰は、ヨーロッパ等の海外でも古くから建造物に使用されています。

漆喰壁には、表面を平らに、均一な美しさを追求したザインもあれば、あえて塗り方の妙で凹凸のデザインをつけたものなどもあり、建物探訪がお好きな方には、職人技を感じる、見ごたえあるポイントの一つでしょう。

…というところで、本日1問目のクイズです。

【問題1】「鏝」ってなんと読む?

「鏝」の、1文字で日本語として成立する読み方をお答えください。

ヒント:「壁土やセメントを塗る道具」「ヘアアイロン」などの手で持って使用する工具の総称です。

<使用例>

「最近、家でのお好み焼きに凝っているから、調理用の使いやすい鏝が欲しいの。」

「○○」と読み仮名2文字です。
「○○」と読み仮名2文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 鏝(こて) です。

こう呼ばれる道具、いろいろありますね!
こう呼ばれる道具、いろいろありますね!

「左官鏝(さかんごて)」、金属を癒着するための「半田鏝(はんだごて)」、衣服用アイロンを指す意味でも「鏝(こて)」という工具名が使われます。金属製の工具が多い事で、金偏(かねへん)の文字「鏝」が使用されるようです。

さて、「鏝(こて)」という字を構成する「」ですが、

一文字だと「曼荼羅(マンダラ)」など、梵語(ぼんご)の音訳として使用される例でお馴染みですね。しかし、「曼」そのものがどういう意味なのかはご存知ない方が多いのでは?

そのわりには、「漫画」の「漫(まん)」や、「鰻(うなぎ)」、植物の「蔓(つる)」など、さまざまな字に「曼」が入っています。いったい、どんな意味なのでしょう?

…というところで、2問目のクイズです。

【問題2】「曼く」ってなんと読む?

「曼く」の読み方をお答えください。

ヒント:「線状に伸ばし、延べる。」という意味を持つ言葉です。

<使用例>

「今、具材を持って行きますから、鉄板に、油を曼いておいてくださる?」

「〇く」。
「〇く」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 曼(ひ)く です。

「曼」の意味、詳しくは解説をご一読ください。

「曼」という字の訓読みには「曼(ひ)く」のほか、「曼(なが)い」「曼(ひろ)い」「曼(うつく)しい」などがあり、この字は「長い、広い、など、ゆったりした状態に関するプラスイメージ」を表現しているようです。

ひろげたり、のばしたり、つなげたりする「鏝(こて)

複数の絵でストーリーを構成していく「漫画(まんが)」、

長い形状で滋養がありおいしい「鰻(うなぎ)」、

力強く長く伸びていく植物の「蔓(つる)」などなど、

」が入る字を使用する意味が、納得できますよね?

本日は、4月9日『左官の日』 にちなんで、

・鏝(こて)

・曼(ひ)く

などの難読漢字クイズをお送りしました。

この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
小出 真朱