普通で格好いい。その究極がジョルジオ アルマーニだろう。2021年春夏コレクションの冒頭で披露されたドキュメンタリーで、「未来を創造するには、過去を知ることが重要」と語る御大。服飾の歴史を紐解き、再構築し、洗練させていく。その手腕から生み出される新しい「普通」が、多くの男を魅了し続けるのだ。
洗練の描写、ジョルジオ アルマーニの手練手管

これらは、長年着込んだようにくったりとした風合いのジャケット2枚。まさかスエード製とは思うまい。細かな毛羽は、起毛素材のようだ。右はデニムではないし、左はツイードではない。特に左のシェブロン模様は、ヘリンボーンのようだがプリントだ。繰り出す小技は、多彩な彼の引き出しのひとつ。新鮮さへの渇望を満たしてくれる。
この服を着るにあたり特段の気負いはいらない。ふだんのジャケットを羽織る感覚でいい。ところが袖を通せば、特有のしっとり感が第二の皮膚のように体を包む。なんという安心感。この手練手管に身を委ねれば、格好いい普通が、瞬く間に手に入るのだ。

- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2021年春号より
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- PHOTO :
- 唐澤光也(RED POINT)
- STYLIST :
- 菊池陽之介
- WRITING :
- 柴田 充