「竹光」ってなんと読む?「たけひかり」?「ちっこう」?…どちらも違います!
皆様、5月13日は「竹酔日(ちくすいじつ/ちくすいにち)」とも呼ばれる事、ご存知ですか?
「竹が酔う日」と書きますが、この日は古来「竹の移植に適した日」と言われています。「竹が酔っている日だから、場所を移されても気づかない」という意味で「竹酔日」と言うのだとか。
この時期の竹は、自分がのびていることも気づかぬほど、酒に酔っているかのようにグングンのびる…という表現も見かけましたので、「総じて竹の勢いがある時期」を意味しているようですね。
旧暦での5月13日といえば、新暦の上では、2021年は6月22日になります。気温が上昇し、雨の多い時期…なるほど、竹がよく育ちそうです。
本日は「竹」という字の入った難読クイズをお送りします。
【問題1】「竹光」ってなんと読む?
「竹光」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「竹を削って刀身に見せかけた刀」または「切れない刀をあざける語」という意味です。
<使用例>
「剣豪が、あえて普段は竹光を用いた…というエピソードに、ロマンを感じるわね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 竹光(たけみつ) です。
「竹の刀」を「たけみつ」と称することは皆様ご存知かもしれませんが、
「竹光」という表記は、「なんでこの字で竹の刀のことなの?」と意外に感じませんか?
「竹の刀=竹光(たけみつ)」という言葉の由来は、なんと「刀工(刀鍛冶)の名に多く『光』がつくから」なのだそう。有名な刀剣は『備前長船長光(びぜんおさふねながみつ)』など、刀工の名も併せて称されるものですので、
これをもじって「竹光(たけみつ)」としたのは、昔の人のジョークなのです。今でいう「なんちゃって○○」のような感覚ですね。
こうした言葉の成り立ちをひもとくと、昔の人々が身近に感じられるようですね。
…というところで、2問目のクイズです。
【問題2】「竹箆返し」ってなんと読む?
「竹箆返し」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「すぐに仕返しをすること」という意味の言葉です。
<使用例>
「こちらの完全勝利かと思っていたのに、手痛い竹箆返しが来るとはね・・・。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 竹箆返(しっぺがえ)し です。
「竹箆(しっぺ)」は、僧侶が修行者を打っていましめるために持っている、竹製の棒「竹箆(しっぺい)」から来ています。俗に言う「人差し指と中指を揃えて相手の手首を打つこと」の漢字表記も「竹箆(しっぺ)」になります。
竹という植物は、食用にも観賞用にも、加工用にも有用で、人の生活とのかかわりの歴史も大変に長いため、意外と、いろいろな言葉に「竹」が入っていたりします。
本日は、5月13日「竹酔日」のトリビアをお送りしながら、「竹」の入った言葉
・竹光(たけみつ)
・竹箆返(しっぺがえ)し
の読み方・背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:遠州流茶道ホームページ/公益財団法人日本漢字能力検定協会ホームページ
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱