「茶番劇」って、もともと、どんな演目?語源を知ると「なるほど」です!
明日・5月17日は『お茶漬けの日』です。
お茶漬け商品で有名なメーカー・永谷園の創業者のご先祖で、煎茶の製法を発明した江戸時代の偉人・永谷宗円(ながたにそうえん/別名:宗七郎)の忌日にちなんで制定されました。
宗円の確立した「青製(あおせい)煎茶製法」が普及する前は、今のように、鮮烈な香りの立つ緑色の日本茶ではなく、日本茶といえば黒っぽい「黒製(くろせい)煎茶」だったのだそう。
現代では当たり前のように飲んでいるお煎茶ですが、今と同じタイプの飲み物、という意味では、まだ、確立して300年程度なのです。
本日は、お茶にちなんだ日本語クイズをお送りします。
【問題1】「茶番劇」ってどんな演目?
現代「底の見え透いた行為や、ばかばかしい行為」という意味で使用される日本語「茶番劇」の「茶番」とは、もともと、何を指していたでしょうか?以下の選択肢から正しいものを選んでください。
1:お茶を入れる役目
2:茶色の衣装を着た役者
3:お茶目ないたずら
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:お茶を入れる役目 です。
「茶番劇」とは、江戸末期に流行した寸劇や話芸のことで、
歌舞伎小屋でお茶を給仕する役目(茶番)をしていた大部屋の役者が、お茶菓子や手近なものを用いて行ったことから「茶番劇」「茶番狂言」などと呼ばれたのです。
技術のつたない役者が、滑稽な内容の出し物を演じる、という意味で「底の見え透いた下手な芝居/ばかばかしい行為」という意味合いで使われるようになったのです。
さて、2問目は難読クイズです。
【問題2】「添水」ってなんと読む?
「添水」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:竹筒に水を引き入れ、たまった水の重みで、傾いだ竹が石などを 打ち音を立てるようにした装置のこと。昔は、音により田畑を荒らす害獣を追う意味で用いられましたが、現在は、日本庭園などで、音や風情を楽しむために用いられます。
<使用例>
「添水って夏に涼しげなイメージがあるけれど、俳句では秋の季語になるのね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 添水(そうず) です。
「ししおどし」という呼称もありますね。
現代ではどこにでもある、という装置ではありませんが、
お茶席や、日本料理の会食など、フォーマル寄りのシーンで出会うかもしれない装置ですし、
俳句の季語にもなっている…ということで、大人として「添水(そうず)」という言葉、インプットしておいたほうが良いでしょう。
本日は、5月17日『お茶漬けの日』にちなんで、お茶に関するトリビアと、
・茶番劇
の語源、
・添水(そうず)
という日本語の読み方、意味をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『朝日日本歴史人物事典』(株式会社朝日新聞出版)/『語源由来辞典』(株式会社ルックバイス)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱