『Precious』6月号では、「いまこそ、『あなたを語る』ジュエリーに出合う!」と題して、人生のパートナーとなりえる最愛ジュエリーを大特集しています。今回は「ジュエリー22の基礎知識」から[色石編]をピックアップ。知っているようで知らない用語から最新キーワードまで、ジュエリー賢者に徹底取材しました。

あなたはジュエリーの知識にどこまで自信がありますか?
知っているつもりの用語から最新キーワードまで、ジュエリー賢者に根掘り葉掘り徹底取材。
もっともっとジュエリーを好きになれる“知識の泉”へ、あなたを誘います。

【 Q12 】 屋外と屋内で色が変わる石は?

変化が顕著なのはアレキサンドライト。

ロシア人にとって特別な宝石であるアレキサンドライト。屋外の自然光下では青緑、屋内の白熱光下では赤紫に見えます。1830年、ロシア帝国ウラル地方で、ロマノフ朝の皇太子であったアレキサンドル2世の12歳の誕生日に発見されたことがその名の由来。
※参考文献『価値がわかる宝石図鑑』(著/諏訪恭一 ナツメ社)

ブレスレット_1,指輪_1,イヤリング_1
1.ホワイトゴールドビーズに、爽やかなターコイズが映えるオープンブレスレット。『ペルレ クルール ブレスレット』¥2,508,000 [WG×ターコイズ×DIA]・2.ラピスラズリとダイヤモンドで表現した蝶モチーフのリング。『ドゥ パピヨン アントレ レ ドア リング』¥2,376,000 [YG×ラピスラズリ×DIA]・3.美しい緑に縞模様が神秘的なマラカイト。イヤリング『マジック アルハンブラ』¥627,000[YG×マラカイト](ヴァン クリーフ&アーペル)

【 Q 13 】 人名が由来の石で有名なものは?

クンツァイトや、モルガナイトなど。

淡い紫色が美しいクンツァイトは、最初に鑑別を依頼されたアメリカの宝石学の権威ジョージ・フレデリック・クンツ博士にちなんで。優しく愛らしいピンクの宝石モルガナイトは、アメリカの銀行家で宝石収集家としても知られるジョン・モルガン氏ゾイサイトは、スロベニアの鉱物コレクター、ジグムント・ゾイス氏にちなんで名付けられました。※参考文献『価値がわかる宝石図鑑』(著/諏訪恭一 ナツメ社)

ネックレス_1,イヤリング_2
1.アイコニックな扇形のモチーフをファンシーカットのカラフルな色石と組み合わせて。ネックレス『ディーヴァ ドリーム』¥1,039,500 [PG×ピンクトルマリン×シトリン×ペリドット×DIA]・2.美しい赤色のルビーがセンターの華やかなイヤリング。イヤリング『ディーヴァ ドリーム』¥2,838,000[PG×ルビー×DIA](ブルガリ ジャパン)

【 Q14 】 絵具の材料としても使われている石は?

青色のラピスラズリです。

フェルメール「真珠の耳飾りの少女」
フェルメール「真珠の耳飾りの少女」

ラピスラズリを粉末にして処理したものが、古くから絵具として珍重されてきました。洋画の絵具(顔料)では「ウルトラマリン」、日本画の岩絵具では「群青(ぐんじょう)」と呼ばれています。フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』の髪を覆うターバンの色「フェルメール・ブルー」としても有名です。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

※文中の表記は、YG=イエローゴールド、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド、RG=ローズゴールド、BG=ブラックゴールド、PT=プラチナ、SV=シルバー、SS=ステンレススチール、DIA=ダイヤモンド、ct=カラットを表します。

問い合わせ先


■ 取材にご協力いただいたジュエリー賢者

諏訪恭一さん
(すわやすかず)諏訪貿易株式会社会長、米国宝石学会(GIA)宝石鑑別士(G.G.)資格日本人第一号。
日本のジュエリー業界の重鎮。
PHOTO :
Getty Images