19世紀後半のドイツにて創業し、オーストリアやハンガリーなどで培われた製靴技術や文化をベースとした独自の靴づくりを行なってきたシューズブランド「HEINRICH DINKELACKER(ハインリッヒ ディンケラッカー)」。その特徴としてまずあげられるのは、職人によるハンドソーン(手縫い)とブラスピンを併用した底付けと、ドイツのタンナー「ジョー・レンデンバッハ」社のオークバークレザーを採用した、肉厚で武骨なソールだ。
欧州の老舗高級靴「ハインリッヒ ディンケラッカー」が大阪にて本格展開!
さらにアッパーには独仏の一流タンナーのカーフやアメリカ・ホーウィン社のシェル・コードバンを使い、丸みのある独特な形状の木型でつくられる靴は、クラフツマンシップが感じられる存在感で、知る人ぞ知る欧州の高級靴として高く評価されてきた。現在は、1960年代からハンガリー・ブダペストで行われてきた靴づくりの技術を継承した職人たちにより、スペイン・アルマンサにて生産されている。
「ハインリッヒ ディンケラッカー」のショップと靴
その「ハインリッヒ ディンケラッカー」の、日本初、世界でも2店舗目となる直営店が、この6月、大阪・南船場にオープンした。靴のクラシックなスタイルとは対照的な、白を基調としたモダンな店内は、かえって靴のオリジナリティを来店客に印象づけるようだ。
店内では、トリプルレザーソールで厚みあるトウが特徴の「RIO(リオ)」、「ツォップナート」と呼ばれる職人の手仕事によるステッチが印象的な「BUDA(ブダ)」、そして足を考慮した木型を採用したシングルソールのローファー「WIEN(ウィーン)」といった人気モデルを中心に、幅広いバリエーションが展開されている。
また、今回の「ハインリッヒ ディンケラッカー」の店舗に併設されているのが、アメリカのプロ靴磨き職人集団「THE SHOESHINE GUILD」のジャパンブランチ「THE SHOESHINE GUILD JAPAN(ザ シューシャインギルド ジャパン)」のショップインショップ。アメリカでの修業を経た大岡辰徳氏により、2019年に大阪四ツ橋に日本第一号店をオープン、以来アメリカンでフレンドリーなスタイルをベースに、日本流の繊細な靴磨きもあわせて手がける存在として知られてきた。
「ザ シューシャインギルド ジャパン」のショップインショップ
この「ザ シューシャインギルド ジャパン」のショップインショップは、シューズショップのエリアとはうって変わって、アースカラーを基調とした落ち着いた印象だ。「ザ シューシャインギルド ジャパン」の職人が常駐し、靴磨きと修理を受け付ける。「ハインリッヒ ディンケラッカー」の靴を購入した際は、初回無料で靴磨きを行なってくれるほか、同ブランド以外の靴に関しても、磨きや修理に対応するという。
コロナ禍を経て、リアル&フィジカルなコミュニケーションが見直されている現在。靴という身体にごく近いアイテムに関して、新たな魅力と出合える場所が増えるのはうれしい限り。特にアフター・パンデミックに向けて、自身のスタイルをリフレッシュ&バージョンアップしたいと思っている方にはお薦めだ。
※価格はすべて税込です。
問い合わせ先
- ハインリッヒ ディンケラッカー・オフィシャルストア TEL:06-6245-1315
- 住所/大阪市中央区南船場4-12-22 心斎橋東栄ビル 1F
- 営業時間/12:00〜20:00 月曜定休日
- ※新型コロナウイルスの影響により一部情報が変更となる可能性があります。最新情報は店舗へお問い合わせください。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- EDIT :
- 菅原幸裕