「厘毛」ってなんと読む?「りんげ」?なんの毛?
本日はまず、いきなり1問目の難読クイズです。
【問題1】「車厘」ってなんと読む?
舶来の事物を表現した、明治時代ごろ使用された当て字「車厘」の読み方をお答えください。
ヒント:スイーツとしてのこれは、透明感と、独特の弾力のある食感が特徴的です。
<使用例>
「お中元で頂いて嬉しいものといえば、我が家は、車厘がナンバーワンね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 車厘(ゼリー) です。
「車厘(ゼリー)」という当て字は明治時代ごろには一般的に使用されていたのか、福沢諭吉著『花英通語』などでも紹介されております。
明日、7月14日が『ゼリーの日』『ゼラチンの日』という記念日に制定されておりますので、こんな難読クイズ、会話のタネにいかがですか?
『ゼラチンの日』が7月14日になった理由は、「ゼラチンは、フランス料理やフランス菓子によく用いられるので、フランスの代表的な記念日と同じ日にしよう」と、『フランス革命記念日(別名:パリ祭、フランス建国記念日)』が選ばれたそう。
確かにフレンチでは、冷たいオードブルやジュレ状のスープなど、スイーツ以外でもゼラチンが使用されていますね。…ああ、おいしそう!頂きたくなってしまいます(笑)。
さて、「車厘(ゼリー)」という表記の話に戻りましょう。当て字にしても不思議な構成ではありますが、中国語の「ゼリー」には、この表記は用いませんので、日本で当てられた表記です。
「厘」という字は、実は現在の常用漢字ですが、意外と日常では馴染みの薄い字かもしれません。
というところで、2問目に参りましょう。
【問題2】「厘毛」ってなんと読む?
「厘毛」の読み方をお答えください。
ヒント:「きわめてわずかなこと。ほんの少しの金額。」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「経理の仕事には、厘毛の狂いもあってはならない…というのが常識でしょう。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 厘毛(りんもう) です。
「厘(りん)」は、「100分の1」を意味する「単位名」でもあります。「九分九厘(くぶくりん)」といえば「99%」を意味する、というのは、みなさまご存知ですよね?
「毛(もう)」にも「単位名」としての意味があり、「厘(りん)の10分の1=1000分の1」を指します。
ですので「厘毛(りんもう)」とは、「1%や0.1%程度のごくわずか」という成り立ちの熟語になります。
現代ではこの時期「毛」といえばムダ毛のお手入れを連想する風潮もありますので、こちらのクイズも、ユーモラスな会話のエッセンスになるかもしれませんね。
本日は、7月14日『ゼラチンの日』『ゼリーの日』のトリビアと合わせ、
・車厘(ゼリー)
・厘毛(りんもう)
などの読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:日本ゼラチン・コラーゲン工業組合ウェブサイト/『増訂華英通語』福沢諭吉(慶應義塾)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱