156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。今回は、「心豊かな暮らしに寄り添う、長く安心して使える家具」を軸にしたオリジナル製品開発を中心に、理念を共有できるイタリアの一流ライフスタイルブランドも複数取り扱う「アルフレックスジャパン」から、新しい魅力をもった椅子を前後編の2回に分けてご紹介します。

【前編】となる本記事では、ぽってりとしたふくよかな座面と子鹿のような細い脚のコントラストが印象的なダイニングチェア「NINA(ニーナ)」をピックアップ。

「ソファのようにくつろげるダイニングチェアがほしい」「低いソファからだと立ち上がりづらい」「存在感のあるダイニングテーブルに負けない印象的なデザインの椅子がほしい」…。そういった方にオススメの「ニーナ」は、2021年11月に発表されたばかりの新作です。

それが早くもアルフレックスのダイニングチェアの中で断トツの座り心地のよさが評判で、とてもよく売れているアイテムに急成長しているのだとか。その人気の秘密をさまざまな角度からレポートします。

ソファなしリビングを選択しても優雅な生活は叶えられる! 

家_1,家,stayathome_1,リモートワーク_1
触れて座って初めて心が動くような「運命の一脚」になりうるダイニングチェア「ニーナ」

コロナ禍に直面することで見えてきた、オンラインでできるものとそうでないもの、所有する喜びと所有しないで利用する気軽さ…。今まで当たり前としてきた働き方や暮らし方を改めて見直したり仕分けしたりすることで、私たちのライフスタイルは大きく変わりました。

郊外に引っ越す方や自転車通勤できる都心に引っ越す方、はたまた二拠点暮らしを選ばれる方など多様な暮らしのスタイルが模索された結果、足りない機能を補うために家具の需要が一気に高まり、オンライン経由で購入される方も増えました。

手頃で便利な収納アイテムなど、オンライン購入向きのインテリアアイテムも沢山あります。ですが、ここで一度立ち止まって、これからの人生をさらに豊かに過ごすための家具はどんなものか再考してみませんか?

例えば大きなテーブルとソファのような座り心地のダイニングチェアがあれば、ソファを置かない選択肢が増え自宅のスペースは格段に広がります。またソファにかける予定だった予算をダイニングにかけることも可能です。

ダイニングチェア部門の人気3位に早くもランクイン!「ニーナ」の極上の座り心地

家_2,家,stayathome_2,リモートワーク_2
【ブランド】アルフレックス 【商品名】ニーナ 【写真の仕様の価格】¥199.100 【サイズ】幅600×奥行600×高さ760、座面高460、アーム高560(mm) 【材質】ファブリック×ポリウレタンフォーム、脚部:オーク材

「アルフレックスジャパン」の広報の方によると、ニーナは昨年11月に発表後かなり早いスピードで同社のダイニングチェアの人気3位にランクインしているとか。その理由は、やはりその座り心地。

「一人専用のくつろぎが求められている結果、ラウンジチェアなど一人掛けの需要が高まっています。『ニーナ』はラウンジチェアと似たような掛け心地を体感いただけます」とのことです。

ふくよかな女性の太ももに腰掛けて、後ろから優しくハグされているかのような快適さ

家_3,家,stayathome_3,リモートワーク_3
前下がりのアームなので、大体のテーブルの天板下の高さに干渉することなく収まるのも嬉しいポイント

「ニーナ」に座ると感じるのは、ふっくらとしたふくよかな女性のふとももに腰を下ろすようなフンワリとした心地よさと張り感。156cmで座ると若干かかとが浮きますが、腰骨が立つように支えられるからか、太ももやお尻に圧迫感はなく快適でした。

どうしても気になる場合には注文時に工賃別途で脚カットも可能とのこと。ただ、地面に向かって細くなっていくデザインの脚が途中でカットされることで「ニーナ」全体の美しいフォルムのバランスが崩れてしまいます。背が低めの方は、ヒールスリッパ等を履いて対応されることをオススメします。

旭川にあるアルフレックスの自社工場にはソファに使用されるさまざまなウレタンや構造の組み合わせの一覧表があり、アイテムのコンセプトに合わせて着座位置や姿勢、沈み込みの量、座り心地をしっかり検討されたうえで商品化されます。

そのソファづくりの技術の賜物がこちらのチェア「ニーナ」にも活かされており、まさにアルフレックスの真骨頂のダイニングチェアだと言えます。

自然に腕を下ろすと厚みのあるアームが優しく受け止めてくれて、腰回りにほどよい抱擁感を感じます。身を預けてゆったりとくつろいでも、写真のようにほどよい角度でホールドしてもらえるので優雅に見えるのも嬉しいポイント。

立ち上がるときにとても安定している形状なので、高齢になっても安心して一緒に年を重ねられる相棒のようなダイニングチェアです。

家_4,家,stayathome_4,リモートワーク_4
左/こちらの張地は羊のようなウールブクレ。発表当時は冬だったので最高!と思っていましたが、蒸し暑い日でも座った感じが意外にもさらりと心地よかったのが印象的でした 右/アルフレックスのソファはカバー式で有名なアイテムが多くありますが、「ニーナ」は独特のふくよかなフォルムの形状から、専門の職人による張り込み式になります

「ニーナ」には、一度見たら忘れられなくなるような独特の魅力があります。その佇まいはモコモコの張り地の効果もあいまって羊のようにも見え、ボリューム感のある座面からニョッキリと子鹿のような細い脚が生えていて今にも駆け出しそうな軽快さが感じられます。

空間の中にちょっとした脱力感を加えてくれるユーモラスなデザインが、毎日の暮らしを送る人を無駄に緊張させることなく、しかも綺麗に見せてくれます。

「ニーナ」をデザインしたのはイタリアの女性デザイナー、キアラ・アンドレアッティ

家_5,イタリア_1
アルフレックス の新作「ニーナ」と「ドリコ」をデザインしたキアラ・アンドレアッティ

ベネチア近郊生まれのキアラ・アンドレアッティは、ミラノのヨーロッパ・デザイン学院を経て、ドムスアカデミーを卒業。有名建築・デザインスタジオで10年以上働き、多数のクライアントを担当したのちに独立し、これまでに数々の世界的な家具ブランドをはじめ、フェンディやスターバックス、フォーシーズンズホテル等、複数の著名ブランドとのプロジェクトを手掛けています。

多方面での活躍はイタリア国内および国際的なメディアからも注目を集めており、アルフレックスジャパンでは、今回の「ニーナ」のほか神殿の柱のような彫刻的な木の脚と軽快な大理石の組み合わせが印象的なダイニングテーブル「ドリコ」をデザインしています。


以上、「アルフレックスジャパン」からおすすめの新作チェア「ニーナ」をご紹介しました。

これからの人生を豊かにしてくれる“至福の座り心地”を暮らしに取り入れてみたいと思うきっかけになれば幸いです。張り地によって表情も大きく変わるので、ぜひお気に入りの一脚を探してみてください。

※掲載した商品の価格は、税込みです。

※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。

問い合わせ先

  • アルフレックス東京 
    営業時間/11:00~18:00 
    定休日/水曜
    TEL:03-3486-8899
  • 住所/東京都渋谷区広尾1-1-40 恵比寿プライムスクエア1F
  • ※新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令に基づき、2021年7月15日(木)~当面の間、事前予約制のご案内とさせていただきます。

関連記事

この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM