「漬物」と「お新香」って同じもの?違いはあるの?
明日、7月21日から夏休みに入るお子さんたちが多いようですね。
ところで皆さま、毎月21日が『漬物の日』とされていること、ご存知でしょうか?
毎年8月21日に、愛知県名古屋市の萱津神社で『香の物祭』という、漬物文化を祝うお祭りが行われることにちなんで、漬物業界が、毎月21日を『漬物の日』とし、漬物の普及活動をしているのです。
お野菜の傷みやすくなる夏は、お漬物でビタミンを補給するのも良さそうですよね?彩りよく、さまざまな風味や食感を持ち、数種類の野菜を組み合わせたものもある漬物、冷蔵庫に常備しておけば安心ですし、食欲の無い時でも手軽に頂けそうです。
…というところで、本日1問目の日本語クイズです。
【問題1】「漬物」と「お新香」の違いは?
「漬物」と「お新香(しんこ)」についての記述として、正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:「漬物」の中でも浅漬けを「お新香」と言う。
2:「漬物」の中でもキュウリを使ったものを「お新香」と言う。
3:「漬物」と「お新香」は呼び名は違うが同じものである。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:「漬物」の中でも浅漬けを「お新香」と言う。 です。
「お新香」は、「新しい香り」と書くように、漬物の中でも、じっくりと長期間漬けて発酵させたようなタイプではなく、野菜の香りが残っているような、漬け方の浅いうちに頂くものを指します。
現代では「漬物」=「お新香」のようなイメージがありますが、実は、「漬物」というカテゴリの中に「お新香」が含まれる、という形です。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「雲母漬」ってなんと読む?
京都名産の漬物「雲母漬」の読み方をお答えください。
ヒント:この漬物での「雲母」の読み方は、地名や、浮世絵版画の技法でも使われています。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 雲母漬(きららづけ) です。
比叡山の山頂に続く古道「雲母坂(きららざか)」で、その昔、休憩用の茶店でふるまわれていた、小茄子を白味噌ベースで漬けたお漬物の名前です。
「雲母(きらら)」とは、「雲母(うんも)=花崗(カコウ)岩の中に含まれている、うすくはがれやすい六角板状の結晶」の別名です。雲母は、電気の絶縁体などに用いられる他、きらきらと反射する性質を利用し、浮世絵版画の「雲母刷(きららずり/きらずり)」という技法にも使用されました。この技法で刷られた浮世絵版画は、動かすと雲母の部分がきらめくのです。ラメやグリッターのほどこされた印刷物のような感じです。
本物の浮世絵版画を手に取って動かせる機会は、現代ではなかなかなさそうですが、ぜひとも見てみたいですね!
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本日は、毎月21日の『漬物の日』のトリビアとあわせ、
・「漬物」と「お新香」
の意味の違いや、
・雲母漬(きららづけ)
の読みかたなどをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漬物ポータルサイト』(全日本漬物協同組合連合会)/『Kyotopi』ウェブサイト(Kyotopi株式会社)/『いえらぶコラム』ウェブサイト(株式会社いえらぶGROUP)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱