カリオストロってどんな人物かご存知?「詐る」ことの名手だそうです!
みなさま「カリオストロ」という人名を聞いて、何をイメージしますか?
日本人の多くは、アニメ映画の名作『ルパン三世 カリオストロの城』を連想するのでは?…しかしながら「カリオストロ」がどんな人なのか?とたずねられてもよくわからない、架空なのか実在なのかもあいまい…という方、多いのでは?
…というところでまず、本日1問目のクイズです。
【問題1】「詐る」ってなんと読む?
「詐る」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「うそを言って人をだます。」という意味の言葉です。
<使用例>
「自分を王妃だと詐るなんて、すごい度胸ね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 詐(いつわ)る です。
偽(いつわ)る、とも表記しますね。
さて、「カリオストロ」とは、かのフランス王妃マリー・アントワネットが巻き込まれた『首飾り事件』の関係者で、稀代の詐欺師とうたわれた、実在の人物です。例文のように、王妃の替え玉を使い、国家予算クラスに高額なジュエリーをだまし取った、とされるこの事件、カリオストロは、この犯人 一味として逮捕されながら、裁判で無罪放免となっています。
日本の『ルパン三世』は、イギリスの怪盗小説の主人公アルセーヌ・ルパンの孫、という設定(イギリスのルパンが一世、日本のルパンは、その三世)の、オマージュ作品ですが、
イギリスの『ルパン』シリーズに「カリオストロ伯爵夫人」というキャラクターが登場するのです。
自分を「『首飾り事件』で有名なカリオストロ伯爵の娘」だと名乗っており、
つまりイギリス『ルパン』は、歴史上に実在した人物「カリオストロ」の要素を作中にとり入れ、臨場感を出しているわけです。
日本の『ルパン三世 カリオストロの城』にも「カリオストロ伯爵」が登場しており、こちらは実在の「カリオストロ」とは別人、関連性のないキャラクターとして描かれているものの、
「カリオストロ伯爵」や、ヒロインの「クラリス」という名前も、イギリス『ルパン』に登場するキャラクターのオマージュとなっていることは明らかです。
ゆえに日本の『ルパン三世 カリオストロの城』も、実在の「稀代の詐欺師・カリオストロ」の存在ありきで「カリオストロ」の名を使用したもの、と考えられます。
実は、明日・8月26日が、実在の「カリオストロ(アレッサンドロ・ディ・カリオストロ)」の命日でしたので、こんなトリビアをご紹介しました。1795年に亡くなった人物ですが、まさか、230年後の日本で、広く自分の名を知られている事態になるとは、思いもよらなかったでしょう。
…というところで、本日2問目のクイズです。
【問題2】「機関」「関」に共通する読み仮名は?
「機関」「関」…二つの単語に共通する、4文字の読み仮名をお答えください。
ヒント:「絡繰」と書いても、同じ読み方をします。「細工や仕掛けによっていろいろなものを動かすこと。」
「機械などが動く原理。構造。」「たくらみ。計略。」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「『ルパン三世』って、財宝にアクセスするまでの機関(関)も見ものなのよね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… からくり です。
日本語もミステリー・コンテンツも、難解なものほど興味深いですね!
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本日は、8月26日、アレッサンドロ・ディ・カリオストロの命日にちなんだトリビアと、
・詐る(いつわる)/偽る(いつわる)
・機関/関/絡繰(からくり)
など、同音異字の日本語の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『山師カリオストロの大冒険』種村季弘(岩波現代文庫)/『ルパン三世 カリオストロの城』(東京ムービー新社)/『カリオストロ伯爵夫人』モーリス・ルブラン(ハヤカワ・ミステリ文庫)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱