「ミラモア」の名を一躍有名にしたのが、今回紹介するKINTSUGIコレクション。その名の通り、割れた陶磁器を漆によって繋ぎ合わせ、金属粉で仕上げる修復技法「金継ぎ」がルーツとなっている。単なるデザインとして模倣するのではなく、その歴史や職人に経緯を払い、伝統的な技法を踏襲しているのがその特徴だ。
また、美しい意匠の内側には、人間が抱えるコンプレックスやトラウマといった言わば壊れてしまった部分を、隠すのではなく成長した姿で紡いでいき、他の誰でもない“自分らしさ”を見つけて欲しいと言う作り手の想いが込められている。
繊細な表情とプリミティブな造形が織り成す多面的なジュエリー
手首の骨の部分を18Kのラインでなぞるようにデザインされたバングル。ひとつの物語を紡ぐような全体の有機的なプロポーションに対し、割れた竹を想起させる断面がプリミティブな趣を感じさせる。両端にあしらったマーキスダイヤモンドの煌めきも手首に上品な華やぎをプラス。
ユニセックスなので、性差を問わず似合うだけでなく、男性の手元には繊細なアクセントを、女性には凛とした強さを、というように付ける人によって多面的な表情を演出してくれる。金継ぎという技法が現代に至るまで受け継がれているように、このバングルも長く愛されるタイムレスな魅力を確かに放っている。
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- MEN'S Precious編集部
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- 多田 悟(Rooster)
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- 仲唐英俊(TABLE ROCK.STUDIO)
- WRITING :
- 佐藤哲也