「不一」ってなんと読む?「ふいち」ではなく…どんな時に使う言葉?

明日、10月14日は、国際デーのひとつ『World Standards Day(世界標準の日)』という記念日です。
国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)が合同で制定した記念日で、世界標準を策定した人々へ感謝する日…とされています。

国際標準と言えば、たとえばどんなものがあるかというと…

・信号機は「緑・赤・黄」の3色

・船舶や航空機などは「右側通行」

などなど。国によって違うと不都合なルールを整理統一しているのです。

…ということで本日は「一」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「不一」ってなんと読む?

「不一」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「十分に意を尽くしていない」という意味の言葉です。

<使用例>

「(手紙の結びに)気候の安定しない折、ご自愛ください。草々不一。」

読み仮名3文字です。
読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 不一(ふいつ) です。

この言葉、ご存知でしたか?

「不一(ふいつ)」は、例文のように手紙の結びに使用する定番の言葉で、

「不一(ふいつ)」単体でも、「草々不一(そうそうふいつ)」と「草々(そうそう)」と組み合わせた形でも使用します。

「草々不一」の場合は、手紙の書き出しの「前略」または「冠省(かんしょう)」と、

「不一」単体の場合は「冠省(かんしょう)」と組み合わせることが多い言葉です。

「前略」「冠省」は、時候のご挨拶などを略すときに使用する言葉で、

「草々」は「走り書きにて」、「不一」は「心を尽くしきれていない」という意味ですので、

親しい相手にお手紙を書く時に、「きちんとしたご挨拶も略したお手紙ですみません」という気持ちを添える言葉になります。大人として覚えておきたいですね。

…さて、2問目に参りましょう。

【問題2】「一寸」ってなんと読む?

「一寸」という日本語の、「いっすん」以外の正しい読み方をお答えください。

ヒント「時間や分量などが少し。」「試みに」「かなり・ある程度。」「簡単に」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「複雑なお話のようですので、一寸、安請け合いは致しかねます。」

毎日使っている言葉かもしれません。
毎日使っている言葉かもしれません。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 一寸(ちょっと) です。

正解できましたか?
正解できましたか?

「一寸(ちょっと)」という言葉、日常会話でも良く使用されますが、実は「少ない」以外にもいろいろな意味を持っているのですね。

例文のように「一寸、安請け合いは致しかねます。」という使い方では「一寸=簡単に」という意味になりますが、

「あの方は一寸、口うるさい方で」と言えば「一寸=かなり・ある程度」という意味になります。
改めて考えると、用途の広い言葉なのです。

***

本日は、10月14日、『World Standards Day(世界標準の日)』のトリビアをお送りしながら、

・不一(ふいつ)

・一寸(ちょっと)

など、「一」の入った日本語についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:World Standards Day Web/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
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小出 真朱