フランス発ラグジュアリーブランド「CHLOÉ(クロエ)」は、ラグジュアリーメゾン初となる「B Corp認証」を取得し話題に。環境に配慮した服づくりをを達成した2022年春夏コレクションのLOOKとともに、その取り組みをご紹介します。
ラグジュアリーメゾン初!クロエが「B Corp認証」を取得
「B Corp認証」とは、社会や環境におけるパフォーマンスをはじめ、企業としての透明性など、非営利団体「B Lab」が定めた厳しい基準を満たした企業に与えられるものです。今回、この特別な称号をクロエがラグジュアリーメゾン初として取得して、注目されています。
ガブリエラ・ハーストが掲げたサステナビリティな取り組みとは?
2021-22年秋冬コレクションより新生クロエを率いるクリエイティブディレクター、ガブリエラ・ハーストは、「Women Forward. For a Fairer Future(より公平な未来のための、女性の前進)」をミッションに掲げ、環境に配慮したものづくりを前進させてきました。
例えば、「サステナビリティ理事会の発足」「環境低負荷型素材への移行」「フェアトレード認定の社会的企業(Made51、Mifuko、Manos del Uruguay、Akanjoなど)とのパートナーシップを拡大」「世界中のクロエの 社員を対象にボランティアプログラムを開始」など、取り組みの方向性も多岐にわたり積極的に実施。
その結果として、2022年春夏コレクションでは、2シーズン目にもかかわらず、2021年秋冬コレクションでは40%だった低環境負荷素材の使用を、今シーズンでは全体の58%まで引き上げることに成功。そのスピーディな動きに、各界から賛美の声があがりました。
環境に配慮した服づくりを大々的に提案した「2022年春夏コレクション」
今回発表された2022年春夏コレクションでは、低環境負荷素材であるリネン素材や、人の手で作る「マクラメ編み」を採用するなど、サステナビリティやフェアトレードへの積極的な取り組みを実現。全面的に発表しました。注目すべき2ルックをご紹介します。
■1:環境負荷の低い「リネン素材」を積極的に使用
ウエアやバッグのライニングなどには、環境負荷の低いリネン素材を使用。コットンに比べリネンは、栽培時の温室効果ガスの排出が少なく、水の消費量も大幅に減らすことができます。
■2:手作業で作りあげる「マクラメ編み」を採用
今回のコレクションでは、「マクラメ編み」を用いたルックも印象的です。手作業で作りあげる「マクラメ編み」には、過去のコレクションでデッドストックとなったファブリックをアップサイクルしたものを採用。
人の手で作り上げることで、顧客とローカルの生産者のつながりをより強化することへもつながっています。
この他にも、ベジタブルダイのレザーで作られたバッグや天然由来のジェムストーンを用いたアクセサリー、ケニアのビーチや河川沿いで回収されたビーチサンダルのアップサイクル素材をソールに使用したシューズなど、あらゆるアイテムにおいてリサイクル素材や環境低負荷型の素材が多く用いられていました。
地球に配慮したエシカルなファッションがスタンダードとなった現在、サステナブルの最前線を進むクロエに今後も注目が寄せられます。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 池尾園子
- EDIT :
- 石原あや乃