日本でもサウナブームが起こり、「サウナー(小学館刊)」が発売されるなど、サウナの人気は衰えることを知りません。そんなサウナですが、ここヘルシンキでもおすすめのサウナ施設があるので紹介します。それが、2018年にオープンしたばかりの公衆サウナ「Uusi Sauna(ウーシ・サウナ)」です。

ウーシとは、フィンランド語で「新しい」という意味を指し、その名前の通り新しいサウナなのです。それは、ヘルシンキの中心部から、西の海岸近くにあり、カラフルな住宅街が立ち並ぶエリアの一角にあります。本当にこんなところにあるの?と思うかもしれませんが、至るところにサウナ施設があるのもヘルシンキの特徴のひとつでもあります。

住宅がにひっそりと佇む公衆サウナ「ウーシ・サウナ」はこんな所!

高層アパートが建ち並ぶ一角にある。
高層アパートが建ち並ぶ一角にある。
ウーシ・サウナの入り口。夏の間は、外のテラスでも外気浴を楽しむことができる。
ウーシ・サウナの入り口。夏の間は、外のテラスでも外気浴を楽しむことができる。

2018年にオープンしたばかりの施設なので、綺麗な空間はもとより住宅街に位置しているので、常に地元の方々で賑わいを見せています。混雑を避けるのであれば、平日のオープン直後、早めの時間がおすすめです。

レストランも併設しているから、バーや軽食などの飲食も!

壁にはアートが飾られ、モダンで綺麗な店内。2匹の看板犬がお出迎えしてくれる。
壁にはアートが飾られ、モダンで綺麗な店内。2匹の看板犬がお出迎えしてくれる。

では、こちらの「ウーシ・サウナ」ですが、裸入浴が基本(男女別)で、ストーブの火力にエコロジーな木質ペレットが使用されています。週末には、水着着用の混浴電気サウナも楽しめるようになっています。10〜15人が入れるぐらいの、やや広めの空間となっており、事前予約で貸し切り利用も可能です。

少し暗めでリラックスできるサウナ室。Photo: Uusi Sauna
少し暗めでリラックスできるサウナ室。Photo: Uusi Sauna

 「マリメッコ」のサウナマットが、サウナ気分を盛り上げる

バーカウンター横にサウナの受付がある。サウナマットもマリメッコで統一されている。
バーカウンター横にサウナの受付がある。サウナマットもマリメッコで統一されている。

サウナマット、バスタオル、バスローブなどは、1951年設立のフィンランドのライフスタイルブランド「マリメッコ」の物が使われていて、視覚的にも楽しく思わず欲しくなってしまうほど魅力的です。

ロッカールームは斬新な赤色で統一。
ロッカールームは斬新な赤色で統一。

ロッカールームは、赤を基調としたシンプルなデザインで統一され、サウナ室は、暗めの照明で落ち着いた雰囲気のなか、木のベンチに座りゆっくりと体の芯まで温まることができます。サウナストーンに水をかけ、ロウリュ(蒸気)を楽しむのが本場フィンランド式です。

一番上のベンチがもっとも熱い。座る高さにより温度が異なるため自分好みの熱さを楽しんで。Photo: Uusi Sauna
一番上のベンチがもっとも熱く、座る高さにより温度が異なるため自分好みの熱さを楽しんで。Photo: Uusi Sauna

サウナ室の座る場所は、ベンチの高い位置ほど設定温度が高いため、好みの熱さで座る場所を選ぶと良いでしょう。

どの公衆サウナでもそうですが、水をかける際は、ひと言「Voinko heittää löylyä?(ヴォインコ ヘイッター ロウリュア?)=石に水をかけても良いですか?と周りの人にひと声かけてから行うのがマナーです。

外気浴は、高層アパートに囲まれた中庭で、クールダウンできる。
外気浴は、高層アパートに囲まれた中庭で、クールダウンできる。

外気浴が可能な中庭のスペースでは、タオルやバスローブを着用し、ビール片手に熱った体をクールダウンしながらくつろぐことができます。これはサウナの国ならではの特徴でしょう。 

バーカウンターでは豊富な種類が揃う。地元産のクラフトビールも味わえる。
バーカウンターでは豊富な種類が揃う。地元産のクラフトビールも味わえる。

住宅街にある公衆サウナですので、地元の人たちとの交流を楽しめる貴重な場所であり、カフェによる感覚で一人で気軽に立ち寄れるのもの嬉しく、また、レストランを併設しているので、バーや軽食だけなどの利用ももちろん可能です。フィンランド・ヘルシンキを訪れた際は、サウナの国ならではの施設で、こころゆくまでサウナを堪能してください。 

ウーシ・サウナ

この記事の執筆者
学生時代7年間のロンドン生活を経て、2015年よりフィンランド・ヘルシンキ在住。ヘルシンキを拠点にライターとして、ライフスタイル・食・デザイン・ファッションなどの分野で活動中。現地コーディネーターとしてフィンランド及びヨーロッパと日本をつなぐコミュニケーション全般に携わる。趣味は、旅行と料理。著書に、『デザインあふれる森の国 フィンランドへ 』(イカロス出版社)がある。
PHOTO :
Janne Räsänen
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