思うように旅することができなかったここ数年、自宅で京都の味を楽しめるお取り寄せが格段に進化したとの噂。

そこで、雑誌『Precious』12月号では特集「『京都のうまいもん』本気でお取り寄せ26」を展開。食いしん坊な京都通11人にとっておきの「京都の美味」、お取り寄せを教えていただきました。

大切な人への贈り物に、おうち時間を盛り上げる逸品として。この冬は、心躍る美味しいお取り寄せで、自宅にいながら京都を旅してみませんか。本記事では編集者 植田伊津子さんがおすすめする、中村軒の「白味噌ぞうにセット」と辰巳屋の「京のおうちごはん 懐石ギフトセット」をご紹介します。

植田 伊津子さん
編集者
(うえだ いつこ)美大で美術史を学び、茶道系出版社へ。20年ほど勤務後、フリーの編集者に。『和樂』ほか、会員制の美術雑誌など、日本文化、日本美術、茶の湯まわりの記事を手掛ける。

「包装紙一枚にも細部まで気遣いを感じ、京都のものは代わりがきかないと実感します」

取材なども含め、春夏秋冬、それぞれの季節ごとに訪れていた京都。なかなか行けなくなってから、お取り寄せを始めました。

ほかの土地にも素晴らしいものがたくさんありますが、京都のものは代わりがきかないように思います。手仕事が尽くされた食材やお味はもちろん、包装紙一枚にしろ、同封されている説明書にしろ、とにかく細部まで気遣いがなされていて、愛おしい品ばかりです。

「麦代餅」で有名な「中村軒」は、滋賀県小佐治産の餅米を杵で搗いた、懐かしい味わいのお餅がとにかく美味! 特に東京では食べる機会の少ない白味噌のお雑煮セットは、お正月2日目など、少し変わった味を試してみたいときにぴったりです。しっかりとした昆布のだしと、白味噌のコク、とろみがたまりません。

また、今年3月、コロナ禍において、宇治の老舗「辰巳屋」さんが始められた「京のおうちごはん」は、4つの観光地の名店の味が楽しめる懐石ギフトセット。

先付から珍味まですべて揃っていて、本格懐石料理が自宅で楽しめます。切ったり茹でたり焼いたりと、ひと手間かけて、説明書どおりにひとつひとつ盛り付けていく時間もまた楽しいもの。

お取り寄せひとつとっても、そんな体験ができる京都はやはり別格。年齢を重ねるほどに好きになる、大人のワンダーランドだと思います。

■1:中村軒の「白味噌ぞうにセット」

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「白味噌ぞうにセット」¥650(2人前)12月~2月限定販売
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「強い伸び、ムチムチとした食感。しっかりとしたコシがあって、鍋で煮ても溶けません。お餅は1個だけ…と思っても、中村軒のお餅だけは止められません(笑)。上品な白味噌だしは、さすが京都のお味です」(植田さん)。

丸餅と、たっぷりの北海道産の昆布、「山利」の白味噌、鰹節がセットに。鰹節はお好みで振りかけて。

問い合わせ先

  • 中村軒
  • 営業時間/8:30~17:30(販売)※休日は水曜、祝日は営業
  • TEL:075-381-2650
  • 住所/京都市西京区桂浅原町61

■2:辰巳屋の「京のおうちごはん 懐石ギフトセット」

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「京のおうちごはん 懐石ギフトセット」¥10,800(2人前)左上から/1.焼物 鶏ロースの秘伝タレの照焼き、2.吸物 東寺ゆばとおぼろ柚子昆布、3.先付 茸と長芋の碾茶掛け、4.煮合 鰻印籠煮とお出汁の香る煮合わせ、5.焼物 お野菜と鶏の南蛮漬け、6.珍味 磯香る鱈子昆布〆、7.向付 生小巻湯葉あしらい一式山椒昆布と山葵を添えて

洛南「ゆば庄」、清水「田なか昆布」、嵐山「とりよね」、宇治「辰巳屋」と、4つの名店が知恵を出し合い共同開発。写真入りの説明書や解説付きの動画で、つくり方や盛り付け法をわかりやすくアドバイス。

「京都の名店の味が集結! 細やかなプロの技と『これぞお店の味』を自宅で堪能できます」(植田さん)

問い合わせ先


※掲載した商品は、すべて税込です。

PHOTO :
川上輝明
STYLIST :
岩崎牧子
EDIT&WRITING :
田中美保、古里典子(Precious)
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