「王手をかける」のように、将棋から生まれた日本語、あなたはいくつご存知ですか?
棋士・藤井颯太さんが竜王戦を制し、四冠に輝いた事が、大きな話題になっていますが…折しも明日・11月17日は、日本将棋連盟が定めた『将棋の日』という記念日です。江戸中期以降、徳川将軍の前で「御城将棋」という対局が行われていた日にちなんで制定されたそう。
…という事で本日は、将棋に関連する日本語クイズをお送りします。
将棋と言えば、駒の「王将」に、タイトルの「王位」「叡王(えいおう)」「竜王(りゅうおう)」など、「王」の字がつきものですが・・・
【問題1】「覇王樹(はおうじゅ)」ってなんの植物?
「覇王樹(はおうじゅ)」とは、なんの植物の別名でしょうか?
ヒント:2000種以上の種類がある植物で、観賞用・食用・薬用など、さまざまな形で親しまれています。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… サボテン です。
「覇王樹(はおうじゅ)」…どことなくファンタジックなイメージの呼び名ですが、トゲを持つ多肉植物・サボテンの別名です。サボテンは江戸時代に日本に渡来したと言われていますので、当時の人々にとっては特異な形状から「覇王」というイメージを想起したのでしょうね。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「成金」「高飛車」「後手」…将棋由来の言葉はどれ?
次の選択肢の中から、将棋に由来する言葉を、すべて選んでください。
1:成金(なりきん)
2:高飛車(たかびしゃ)
3:後手(ごて)にまわる
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:成金、2:高飛車、3:後手にまわる の3つすべて です。
「成金(なりきん)」は、将棋で一番弱い駒である「歩(ふ)」が、相手の陣地に入ると「金(きん)」になることから、「短期間でお金持ちになった人」を意味する一般用語になりましたね。
「高飛車(たかびしゃ)」は、将棋の戦法の一つですが、強い駒を先に出す形から、「高圧的」という意味で使用される日本語になりました。
「後手(ごて)にまわる」は、将棋の「後攻」のことですが、一般用語としては「相手に先を越される」「受け身の立場になる」ような意味合いで使用されるようになりました。
将棋に詳しくない方でも、それと気づかぬ間に、こうした将棋由来の日本語を、日々、使っているのかもしれません。
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本日は10月17日『将棋の日』にちなんで、
・覇王樹(はおうじゅ)=「サボテン」の別名
<将棋由来の言葉>
・成金(なりきん)
・高飛車(たかびしゃ)
・後手(ごて)にまわる
などの日本語についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:公益財団法人日本将棋連盟ウェブサイト/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱