「末広」ってなんと読む?和の道具の別名にもなっています!
本日は、歳末に知っておきたい「末」という字の入った、意外と間違いやすい日本語をとりあげます。
さっそく1問目のクイズです。
【問題1】「末筆」ってなんと読む?
「末筆」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「手紙などの終わりにしるす文言。」という意味の言葉です。
<使用例>
「(手紙で)末筆ではございますが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 末筆(まっぴつ) です。
「末筆(まっぴつ)」は、手紙やメールなどの文章に頻繁に使用される言葉ですが、意外と「まつひつ」「まっひつ」などと誤読されている方も多いようです。
年末年始は、いただいたお葉書を読み上げる、などの機会もありそうですので、「末筆(まっぴつ)」と言う読み方、しっかり御確認くださいね。
さて、2問目です。
【問題2】「末広」ってなんと読む?
「末広」という日本語の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:「扇子(せんす)」の異称でもあります。
<使用例>
「○○様の末広をお祈り申し上げます。」
…さて、
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 末広(すえひろ) です。
読み仮名そのものは難しくありませんが、歳末は「末(まつ)」という読み方を見慣れてしまうため、同じ漢字に「末(すえ)」という読み方があることを失念…という事も起こりそうです。
「末(まつ)」と読むと「終わり」というイメージが強いですが、
「末(すえ)」と読むと「未来」をイメージさせる言葉になりますね。
「末広(すえひろ)」はまさに後者で「しだいに広がること。」「だんだん栄えること。」などの意味を持つ言葉です。
例文の「○○様の末広をお祈り申し上げます。」は、「○○様が今後ますますだんだんと栄えて行かれることをお祈りします」という意味で、年賀のご挨拶にも使用できる言葉です。
また「末広(すえひろ)」は、しだいに広がる形を持つ「扇子」や、「末広がりの形状をした茶道具」の呼び名としても使われます。
「ちょっとそこの末広を取ってくださる?」と言われたら、扇子や、末広がり型の茶道具などを指しているわけです。
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本日は、「末」という字の入った、歳末におさらいしておきたい、間違えやすい日本語として、
・末筆(まっぴつ)
・末広(すえひろ)
などをとりあげました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱