ドイツの母として国民に愛されたメルケル前首相！アイコニックな「ノーカラーのジャケットスタイル」をプレイバック

2021年11月、16年の長き任期終えて政界を引退したドイツのAngela Merkel（アンゲラ・メルケル）前首相の退任式がベルリンで行われました。セレモニーでは、連邦軍の音楽隊による送別曲として、自身が青春時代に愛した旧東ドイツのパンクロック曲をリクエストし、目に涙を浮かべて聴き入っていたそう。

科学者だったこともあり、極めて論理的かつ説明上手。複雑な問題を明確に分析し丁寧に解説することで、パンデミック当初のスピーチでは国民から圧倒的な信頼を受け、ヨーロッパでも被害を最小限にできたと言われています。

普段は護衛も付けず普通の主婦のようにマーケットでショッピングをする、堅実かつ気取らない性格が支持されていました。

今回は、オペラとサッカーをこよなく愛し、チャーミングな笑顔が印象的な前首相のトレードマークともされる「カラフルなノーカラージャケット×黒パンツ」スタイルに注目します。知的さを秘めたコーディネートをチェックしていきましょう。

パワフルで知性溢れるメルケル前首相の「カラフルなノーカラージャケット×黒パンツ」の着こなし５選

■１：落ち着いた雰囲気の「ブルーのジャケット」で品格アップ

スッキリとしたシルエットのパンツは、センタープレスが施されていてきちんと感もキープ。クルーネックに沿ったネックレスで華やかさを添えて。足元のローファーも素敵なアクセント。

デンマークのQueen Margrethe（マルグレーテ）女王を歓迎したこの日は、深みあるブルーのジャケットを着用。百貨店に1人でショッピングに出かけたという逸話を持つ庶民派として知られる女王とは旧知の仲で、女王はメルケル氏の長年の首相在任を労ったそう。メルケル氏も気取らない表情で女王をお出迎えしました。

ヨーロッパ王室のロイヤルファミリーとの会談やおもてなしも多かったメルケル氏。上品さと知性を備えたカラージャケット×黒パンツスタイルで、エレガントな雰囲気を演出しました。

■２：胸元にアクセントを置いた「赤のジャケット」で華やかさを添えて

愛用の黒パンツを着用。程よいフィット感で脚長効果も期待できそう。

フランスのEmmanuel Macron（エマニュエル・マクロン）大統領との会談は、鮮やかな赤のジャケットで登壇。赤はフランス国旗のトリコロールカラーの１色。メルメル氏らしいさりげなく気遣いのあるおもてなしともとれる装いです。

パンデミック以来の再会は、フランス国旗カラーの１色を選んで着用した様子。両国の友好関係だけでなく、2人の友情は固く、11月にはマクロン大統領がメルケル前首相をブルゴーニュ地方に招待し別れを惜しんだといいます。また、メルケル氏にはフランス最高の勲章レジオン・ドヌールが授与されました。

さまざまな出来事に真摯に取り組み、誠実な性格で知られるメルケル氏は、マクロン大統領をはじめ各国首脳から圧倒的に人気がある稀有な人物です。

終始和やかなムードに包まれた、マクロン大統領との会談

ネックレスはカラフルなビーズタイプを。クルーネックラインに収まるデザインで、ジャケットとの調和も抜群です。

真っ赤なジャケットでいつもより華やかな雰囲気を備えたメルケル氏。満面の笑みでマクロン大統領を迎え、彼もまた笑顔で答える姿に、2人の友情の深さを伺えます。

ジャケットはクルーネックですがトップボタンはないデザイン。白のインナーをさり気なくのぞかせ、スッキリとした印象に整えていました。

■３：鮮やかな「水色のジャケット」で顔まわりを明るく演出

パンツは愛用のシルエットのネイビーを着用。マスクも色味を統一しました。ネックレスは赤ジャケットの日と同じもの。カラフルなジャケットにベストマッチ。

顔色まで、表情まで明るくなるような鮮やかなブルーのジャケットを着用したのは、ドイツを公式訪問したオランダのKing Willem-Alexander（アレクサンダー）国王とQueen Maxima（マキシマ）女王を出迎えた日。

ロイヤルファミリーを出迎える日は、水色のジャケットを着用することが多いご様子。メリハリある鮮やかな色味が顔周りを明るく仕上げました。落ち感の美しいシルエットで、全体的にスッキリとした印象に。

■４：知性を感じさせる「イエローのジャケット」でリーダーの風格を

明るいイエローを引き締める、ダークブラウンの大粒ネックレスをプラス。全体的にメリハリある雰囲気に仕上がりました。

知性や知識を意味するイエローのジャケットで最後のG20サミットに出席。ダークスーツで並ぶ各国首相や大統領の中でもリーダーの風格を漂わせ、さりげなく華を添えていました。

この日のジャケットはいつもよりも短い丈感でデザインもシンプルに。ブラックパンツとのコントラストが色鮮やかなイエロージャケットの美しさをより一層際立たせたスタイルといえます。

■５：深みある「赤のジャケット」で落ち着いた佇まい

フラップポケットはやや高めの位置に設定されているので、脚長効果も期待できそう。細身のパンツとのバランスも抜群です。

ベルリンの壁が崩壊した日の記念式典に出席するメルケル前首相。厳かな式典に適した、落ち着いた雰囲気のある深みある赤のジャケットが印象的でした。

やや長め丈のジャケットは、気になるウエストや腰回りをさりげなくカバーしてるのがポイント。ブラックのパンツとも馴染む、上品な装いでした。

今回は、16年の長き任期終えて政界を引退したドイツのアンゲラ・メルケル前首相のジャケットスタイルに注目しました。国民から愛された前首相のスタイルは、知的で朗らかで、そのお人柄を感じさせる色選びが印象的。迎える相手を気遣ったファッションは、私たちの日常にも取り入れたいセンスが光っていました。

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