「隙地」ってなんと読む?「ひまち」ではないのです!

「当たり前に読める」と認識している漢字の中に、「え?そんな読み方があったの!?」と驚くような例があるのが、日本語の難しさです。

本日は、年末にしておきたいおさらいといたしまして、

今年お送りした本シリーズ「大人の女性のための知っておきたい日本語常識クイズ」の中で気になった、「読めそうで意外と読めない、でも、読めないと恥ずかしい、要注意な漢字」に関し、

別の熟語をピックアップし、読み仮名クイズをお送りします。

【問題1】「間隙」ってなんと読む?

「間隙」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「物と物とのあいだ。空間的、時間的すきま。」「人間関係のへだたり。不和。」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「御忙しいこととは存じますが、なんとか本件解決のためにご予定の間隙を見つけていただけないでしょうか?」

読み仮名4文字です。
読み仮名4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 間隙(かんげき) です。

「隙」という字の読み方に迷う熟語ですね。
「隙」という字の読み方に迷う熟語ですね。

「間隙(かんげき)」…読めたでしょうか?

使われている字の意味から、意味はなんとなくつかめますが、「ますき」?「まひま?」などと読み方に迷う事もありそうです。

「隙」という字は、「すき」「ひま」などの訓読みの印象が強いですが、音読みは「ゲキ」で、「間隙(かんげき)」です。

「隙(ゲキ)」については本年中、「農圃(のうほ)」と同じ回の「農隙(のうげき)」という出題でおさらいいたしましたが、

「間隙(かんげき)」のほうが日常的に使われる例の多い言葉ですので、今回、ピックアップしました。

「間隙(かんげき)」は、例文のように、時間的なすきまを表現するほか、

スポーツの試合などで「ディフェンスの間隙をつく」と使ったり、

人間関係で「あのお二人の関係には間隙があり…」などと使用します。

【問題2】「隙地」ってなんと読む?

「隙地」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「あき地。」を意味するフォーマルな言葉です。

<使用例>

「町おこしプロジェクトのため、隙地を有効活用するアイデアをつのりました。」

読み仮名3文字です。この熟語での「隙」はなんと読む?
読み仮名3文字です。この熟語での「隙」はなんと読む?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 隙地(げきち) です。

こちらも「隙」を「ゲキ」と音読みする日本語です。

先日、「『空き地』と表現すると、役目がなくあいてしまっている土地、というイメージがするけれど、『隙地(げきち)』と書くと、今はおひまを頂いている土地、という感じがするので、私は『隙地(げきち)』という表現を使うようにしています。」とおっしゃる方にお会いしまいた。

日本語は、細やかなポイントに配慮を込めやすい、多彩な表現をもつ言語ですので、ボキャブラリーを増やす事も、大人のたしなみと言えそうです。

***

本日は、読めそう、というイメージで間違いやすい「隙」という字の音読み「隙(ゲキ)」を使用する熟語から

・間隙(かんげき)

・隙地(げきち)

などの読み方をおさらいしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)
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小出 真朱