「柚餅子」ってなんと読む?「ゆずもちこ」と読まないよう、要注意です!

明日・12月22日は、2021年の『冬至』です。

1年で最も夜の長い1日になりますが、『冬至』のあとは、少しずつ日が長くなる…と考えると、厳しい冬の真ん中を超える日、ともとれますね。

古来、『冬至』の夜はカボチャを食し、柚子湯に入ると、風邪をひかない、と言い伝えられております。

カボチャの収穫期は、実は夏。数か月保管して追熟するとおいしく栄養価も高くなるので、昔の人々にとっては特に、貴重な冬の滋養となったでしょう。また、冬が旬の柚子の香りは、昨今では和のフレーバーとしてアロマオイルの原料にもなっています。湯で体をあたためながら、柚子の香りでリフレッシュし、越冬の活力を養う…昔からの言い伝えながら、大変理にかなっていますね。

…というところで、本日1問目のクイズです。

【問題1】「柚餅子」ってなんと読む?

「柚餅子」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:本来は柚子を用い、蒸して干した餅菓子の名称でしたが、現在はクルミやゴマの入ったものなど、柚子を用いない餅菓子の名称としてもこの名が使われています。

<使用例>

「柚餅子の素朴な味には、私は緑茶でなく、ほうじ茶を合わせて頂くのが好みだわ。」

読み仮名3文字です。
読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 柚餅子(ゆべし) です。

左がクルミの入った柚餅子(ゆべし)、右が昔ながらの柚餅子(ゆべし)。
左がクルミの入った柚餅子(ゆべし)、右が昔ながらの柚餅子(ゆべし)。

画像右のように、本来の「柚餅子(ゆべし)」は、柚子の果肉をくりぬいたところに餅菓子の材料を入れて蒸し、乾燥させたものを指していたようです。

筆者は「柚餅子(ゆべし)」と言えば、画像左のような、甘い味噌味にクルミの入った餅菓子のイメージが強かったのですが、もともとは柚子を使用していたことから、名前に「柚」の字が入るのですね。

さて、2問目は、柑橘類全体に関連した日本語のクイズです。

【問題2】「瓤嚢」ってなんと読む?

「瓤嚢」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:柑橘類の皮をむいた中にあります。 

<使用例>

「お歳暮でいただいた新品種のみかん、瓤嚢が薄くて、驚くほどジューシーなの!」

「〇ょ〇〇〇」。
「〇ょ〇〇〇」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 瓤嚢 (じょうのう) です。

俗に言う、みかんの「薄皮」の事ですね。

「瓤嚢(じょうのう)」の「瓤」は果肉の中身を指す字で、「嚢」はふくろを指す漢字です。

柑橘類の果肉は、細かな粒=砂瓤(さじょう)の集合体を、薄皮=瓤嚢(じょうのう)が包み、それが外側の皮に包まれた、特徴的な形状ですよね?

実は柑橘類は、果肉だけでなく、瓤嚢や皮にも、それぞれの栄養素が含まれています。最近では瓤嚢が薄く食べやすい品種がさまざまに登場しておりますので、なるべく余すところなく活用したいですね。

***

本日は、12月22日『冬至』のトリビアに合わせ、

・柚餅子(ゆべし)

・瓤嚢(じょうのう)

・砂瓤(さじょう)

など、柑橘類に関連した日本語の読み方をおさらいいたしました。

 

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱