「沙翁」ってなんと読む?「しゃおきな」?…いいえ、外国の作家名です!
明日はクリスマス・イブですね!世界一有名なおじいちゃま・サンタクロースさんが大活躍する日、ということで、本日の1問目は「高齢の男性」を表す「翁」という字の入ったクイズです。
【問題1】「沙翁」「杜翁」「岳翁」って誰のこと?
次の選択肢1~3の「翁」とつく単語が表現している人物は、選択肢A~Eのどれでしょうか?正しく結びつけてください。
1:沙翁
2:杜翁
3:岳翁
A:サンタクロース
B:シェイクスピア
C:フロイト
D:トルストイ
E:妻の父
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:沙翁=B:シェイクスピア 2:杜翁=D:トルストイ 3:岳翁=E:妻の父 です。
「翁」という字は「高齢の男性の敬称」としても使用されます。「〇翁」という構成の単語は、尊敬する高齢男性を表現する、という形です。
シェイクスピアやトルストイなど、文学の分野に大きな影響を与えた海外の作家に関しては、名の頭文字に当て字をした形で「沙翁(しゃおう/さおう=シェイクスピア)」「杜翁(とおう)=トルストイ」という呼び名があり、辞書にも掲載されております。大人の教養としてぜひ覚えておきたいですね。
「岳翁(がくおう)」は、「岳父(がくふ)=妻の父」と同じ意味の言葉です。
さて、2問目は「杜翁」の「杜」という字の入った熟語のクイズです。
【問題2】「杜撰」ってなんと読む?
「杜撰」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「まちがいが多いこと。」「仕事にてぬかりが多くいい加減なこと。」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「こんな杜撰な内容の企画書は、とても提出できないわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 杜撰(ずさん) です。
しばしば使用される言葉ですが、「杜撰(ずさん)」という言葉を構成する字、他の言葉ではあまり使用しない、やや馴染みの薄い漢字ですよね?「杜」も「撰」も常用漢字ではありません。
「杜撰(ずさん)」という言葉は、中国の故事成語から発した言葉で、「北宋の詩人・杜黙(ともく)という人の作る作品は、作詩上のきまりからはずれているものばかりであった」というエピソードから、「杜黙の作品」を意味する「杜撰(ずさん)」という言葉ができたのです。
「撰」という字には「詩や分をつくる」「えらぶ。編集する」などの意味があります。
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本日は、
・沙翁(しゃおう/さおう/シェイクスピア)
・杜翁(とおう/トルストイ)
・岳翁(がくおう)=妻の父
など「翁」という字の入った日本語と、
・杜撰(ずさん)
という難読熟語について、おさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
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- 参考資料:『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱