旅行や帰省など、年末年始に旅の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。そんな長距離移動に欠かせないのが飛行機や新幹線の利用。頻繁に利用しており、慣れていると思っていても、実はマナー違反をしていたなんてこともあるかもしれません。
そこで今回は、飛行機の基本的な座席マナーやファーストクラスのマナー、そして新幹線の座席マナーを元客室乗務員のマナー講師の方に教わります。
飛行機の座席マナー
今回、飛行機の座席マナーを教えていただいたのは、元国際線客室乗務員の真山美雪さん。現在は接遇、ホスピタリティマインド、ストレスケアなどの講師をされています。まずは飛行機に搭乗したときの座席マナーを伺いました。
●座席では大声で話さない
「座席についたら、静かににくつろいでいる方もいらっしゃいますので、同伴者がいる場合も大声で話さないようにしましょう。意外と気づいていない人も多いです」
●香水など香りの強いものはつけすぎない
「機内は狭いので、匂いが充満してしまいますので、控えるようにしましょう」
●化粧室は「立つ鳥跡を濁さず」
「化粧室は使い終わったら、他の人のことを考えて、洗面台を紙ナプキンで水けをとるなどして綺麗に使うようにしましょう」
●雑誌などはたくさん取らない
「座席で読む雑誌をひとりでたくさん取る人もいますが、数が限られているので、他の人のことも考えましょう。読み終わった雑誌は客室乗務員に返却するなどの配慮を効かせて」
ファーストクラスのマナー
●ファーストクラス専用ラウンジのビュッフェスタイルでは取りすぎない
「ファーストクラスの場合、専用ラウンジを自由に利用できます。ビュッフェスタイルで料理が並んでいますが、一度にたくさん取りすぎないようにしましょう。食べられるだけの量にするのがスマートです」
●機内では飲み物・食事はある程度決めておきサッと注文
「ファーストクラスでは、機内での飲み物や食事のサービスが充実しています。サービスが始まったらメニューをあらかじめ見て、ある程度決めておくようにするといいです。客室乗務員が来たとき初めてメニューを見るようでは、決めるのに時間がかかってしまいます。時間がかかりそうであれば後で伝えますと言って、他の方を優先する心配りを」
●自分がどうしたいかを客室乗務員に上手に伝える
「例えば、『できるだけたくさん眠りたい』『着陸前には、食事をしたいので、着陸何時間前には起こしてほしい』『少し寒いのでブランケットをもう一枚ほしい』など、客室乗務員へ具体的な要望を遠慮せずしっかりと伝えましょう。そのほうが客室乗務員もサービスしやすくなります」
■新幹線の座席マナー
続いて真山さんに、新幹線の座席マナーを教えていただきました。
●シートを倒すときにはひと声かける
「席に着いてシートを倒すときには、後ろにいる方に配慮して、ひと言、『倒してもよろしいでしょうか?』と声掛けしましょう」
●前の座席にはできるだけ足を触れない
「前の座席に足を触れると、前席の方の背もたれに振動が生じ、不快に思われる方もいますので気をつけましょう」
●匂いの強いお弁当は慎む
「お弁当などをいただくのは構いませんが、匂いの強いお弁当などは周りの方に配慮して慎みましょう」
●眠っている人を配慮した声で話す
「新幹線でも、ビジネスで乗車している方や旅などでお疲れの方は、眠っていることも多いので、大きな声で話をするのは控えましょう」
●イヤホンの音漏れに注意
「音楽をイヤホンで聴いているとき、意外と音が漏れていることもあります。イヤホンでも大音量で音楽を聴くのは控えましょう」
●携帯電話の通話は座席ではタブー
「たまに座席に座ったまま携帯電話で通話をしている方がいますが、電話は車両から出てデッキで話すのがマナーです」
この冬、旅で飛行機や新幹線を利用する際には、座席マナーをしっかり守って、周囲の人へのきめ細やかな心遣いを。これにより、旅がさらに楽しく充実したものになることでしょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利