研ぎ澄まされた刺繍の世界がフィーチャーされた、「DIOR(ディオール)」の2022 春夏 オートクチュール コレクション ショー。オートクチュールの原点でもある「アトリエの手仕事」にスポットが当てられ、世界各地の職人たちが多彩な専門技術によって手掛ける、美しい刺繍が多く取り入れられました。

インスピレーションに満ち溢れた最新クリエイションのなかから、注目のルックとPreciou.jp独占公開となる制作現場の様子も併せてご紹介します!

ディオールの2022 春夏 オートクチュール コレクションで発表された豊かな奥行きを生む刺繍の世界

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
全64ルックが登場したディオール2022 春夏 オートクチュール コレクション ショー

ディオールを牽引するマリア・グラツィア・キウリが今季のオートクチュール コレクションで注目したのは、アトリエで製作される美しく繊細な刺繍の技術。装飾としての役割を越え、生地に特有の立体感を与え、新たなシルエットを形成する、刺繍へのオマージュが表現されました。

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
ディオール2022 春夏 オートクチュール コレクションのルック20

世界各地の工房との出会いによって誕生した、アート作品のような刺繍の装飾も今回のコレクションの見どころです。例えば、刺繍が施された立体感のあるタイツは、今回のコレクションのシグネチャーデザインのひとつで、こちらのタイツを着用した姿がランウェイで多く見られました。

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
(C) MorganODonovan
ギュピール風の刺繍を施したアイボリーのドレスにも刺繍が施されたタイツを合わせて

こちらのタイツは、インド人アーティストのマドヴィ・パレクとメヌ・パレク、そしてインドにあるチャーナキヤ工房とチャーナキヤ工芸学校の職人たちとのコラボレーションにより誕生したもの。

アーティストと職人による対話が「刺繍」という作品で表現され、マリア・グラツィア・キウリによってディオールのオートクチュールへと落とし込まれたのです。

ランウェイで披露された注目ルックを厳選

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
ディオール2022 春夏 オートクチュール コレクションのルック33

全身エレガントなグレージュカラーで登場したルック33は、パールが刺繍されたメッシュのトップスと、レースのルージュリボンが全体にあしらわれたロングスカート。波打つようにあしらわれた動きのある刺繍デザインが、軽やかなシルクチュール生地にしなやかな重厚感を宿し、美しいシルエットを生み出しました。

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
ディオール2022 春夏 オートクチュール コレクションのルック34

ルック34で登場したのは、柔らかな羽根が全体を覆うセットアップ。歩くたびにふわりと揺らめく軽やかな存在感と、全体に流れるような柔らかなボリュームがなんとも優雅でした。

職人技が光る刺繍の製作風景をPrecious.jpが独占公開!

ルック33とルック34に施された美しい刺繍の制作風景を、Precicous.jp独占で公開します。膨大な時間が費やされた、巧みな職人技を是非ご覧ください。

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
(C) SOPHIE CARRE
400メートルのリボンを使って刺繍が施されたスカート

ルック33のスカートにあしらわれているレースのルーシュリボンの刺繍は、細かい誤差を微調整しながら手作業されたもの。5人の刺繍職人と1人の職人が、500時間かけて400メートルのリボンを刺繍していき、優雅な動きのある見事なシルエットに仕立てあげました。

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
(C) SOPHIE CARRE
1本1本の羽根をあしらっていく繊細な作業

ルック34のセットアップに施された刺繍は、80年代から刺繍や羽細工を専門に手掛けるパリのメゾン「ル マリエ」のアトリエが制作。

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
(C) SOPHIE CARRE
軽やかに流れるようなラインを生み出す羽根の刺繍

柔らかく繊細な羽根が、1本1本手作業で丁寧にあしらわれ、刺繍だけで450時間、上下を完成するのに270日という膨大な時間が費やされたのだといいます。熟練の職人によって生み出される、ふわりと流れるようなラインが、このドレスにしかないエクスクルーシブな個性に。

ショーの装飾には、刺繍デザインに参加したアーティストの作品が展示

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
(C) Laura Sciacovelli
ランウェイにはマドヴィとメヌ・バレックによる絵画を展示

今回のショーの装飾に選ばれたのは、現代インドアート界で特異な存在感を放つ2名のアーティスト、マドヴィとメヌ・バレックの絵画でした。今季のコレクションのシグネチャーのひとつである、刺繍が施されたタイツのデザインにも参加した2人です。

ショーのランウェイで飾られた作品は、男性と女性という概念を強調することを目的に制作されたといいます。それは対立の意味ではなく、相対するものでありつつも補いながら共存していく存在である、ということが表現されているそう。インド芸術の多様性を称えるアートな世界も、今回のショーの見どころとなりました。

いま注目のセレブが多数出席

ディオール2022春夏オートクチュール コレクション
左から、レディ・アメリア・ウィンザー、クレア・フォイ、メイ・マスク

フランス・パリのロダン美術館で開催されたショーには、注目のセレブたちが多数出席しました。英国のファッション誌タトラーで「英国王室で最も美しい女性の一人」に選ばれたヤングロイヤル「レディ・アメリア・ウィンザー」もフロントロウに参列。

また、今話題のアメリカとイギリス合作テレビドラマ「ザ・クラウン」でエリザベス2世を演じた女優「クレア・フォイ」や、アメリカで活躍する実業家であり、エンジニア・投資家として知られるイーロン・マスクの母親「メイ・マスク」の姿も。幅広い分野のセレブたちが出席し、会場に華やかな彩りを添えていました。

詳細はこちらから


ディオールの2022 春夏 オートクチュール コレクション ショーの様子は、オフィシャルサイトやSNSからご覧いただけますので、最新ルックを是非チェックしてみてください。

問い合わせ先

クリスチャン ディオール

TEL:0120-02-1947

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この記事の執筆者
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PHOTO :
SOPHIE CARRE / Laura Sciacovelli / Morgan O Donovan
WRITING :
河野未奈
EDIT :
石原あや乃