旅のスタートは、ブランドの世界観を体験できる「The Lamborghini Lounge Tokyo」から程近い、「ザ・リッツ・カールトン東京」。パーキングに並んだ色とりどりの「ランボルギーニ」、その壮観な光景に通りすがる人々は何事かと二度見する。
そう、人の目を惹きつけてしまうのは、「ランボルギーニ」の宿命だ。
エモーションとラグジュアリーが共存する、「ランボルギーニ」という唯一無二
まず最初に乗ったのは、「ランボルギーニ ウルス」。デビューから約4年で、「ランボルギーニ」史上最大の人気を誇るモデルとなった「スーパーSUV」だ。
実際に乗ってみると、さまざまな嬉しい「予想外」が待っていた。
シートに身を委ねると、ゆったりと抱かれるような安心感に包まれる。これまで、これだけのスペックを誇るスーパースポーツカーで、こんなにもリラックスさせてくれるクルマはあっただろうか!?
「ランボルギーニ! 君はこんなにも穏やかな紳士の顔を持っていたんだ!」
と、こちらを穏やかな気持ちにさせておきつつ、首都高速から東名高速へと進んでいくと、「人格」ならぬ「車格」!? が一変。アクセルを踏めば雄牛の如くのサウンドと、獰猛なまでの加速感で、どんどんこちらの気持ちを高揚させていく。
まさに、ラグジュアリー! そしてエモーショナル!!
また、全長5m超えというグラマラスなルックスでいながら、そこまでの大きさを感じさせないほど操作性が良いことにも驚かされた。
大変なのは、楽しくなりすぎて、「もっと! もっと!」という気持ちを抑えることだけだ。
あっという間に休憩ポイントの鮎沢PAに到着してしまった。
パープルの「ランボルギーニ ウラカン」は、ソフトトップを開けて
鮎沢PAで乗り換えたのは、「ランボルギーニ ウラカン」。しかもこのパープル!
この迫力、「タダモノじゃない感」に若干たじろぐが、不思議なことに見慣れていくうちに、このパープルがとてもシックな色に思えてくる。
せっかくなら助手席でも「ランボルギーニ」を体感したくなり、今度はナビシートへ。助手席で、五感で楽しむ「ランボルギーニ ウラカン」、それはステアリングを握るのとはまた全然違った幸福感に包まれるドライブとなった。
御殿場で東名を降り、50km/h以下なら走行中でも操作可能のソフトトップを開ける。
自意識過剰ではなく、もちろん人々はこっちを見る。でも、だんだんとそんなことはどうでも良くなり、澄んだ箱根の空気、風を感じながら、助手席に身を委ねる。まだ残雪が残る初春の箱根路だが、高性能のシートヒーターのお陰で寒さは全く感じない。
最高速度324km/hを誇るスーパースポーツカーで、穏やかな山道のドライブというのも、実に逆説的な贅沢ではないか!
エクスクルーシブなドライブにふさわしい、感性を刺激するランチ
程なく目的地である「箱根リトリート」に到着。
100年にも及ぶ歴史を誇る名旅館「俵石閣」を、かつての風情をそのまま残しながらリノベーションした「料亭 俵石」で、ランボルギーニ ・ジャパンとのマリアージュによって実現したスペシャルランチを頂く。
ランボルギーニ・ジャパン 特選会席と銘打たれたこの日限りのエクスクルーシブなコース。ランボルギーニということで、イタリアンのエッセンスを取り入れた料理、そのひと皿、ひと皿すべてから、料理人がこの企画にとても楽しみながら挑んだことが伝わってくる。
「The Lamborghini Lounge Tokyo」で我々を送り出すとき、ランボルギーニ・ジャパンのダビデ・スフレコラブランド ディレクターはこう語った。
「ランボルギーニはもともと、フェルッチオ・ランボルギーニというひとりの男の情熱から生まれたブランド。それ以来、常に情熱を生きているブランドであり続けています。私たちが日々取り組んでいるのは、その情熱をどのように優れた商品、優れたサービスに転換できるかということです」
この「Road to Hakone」は、まさにそんなブランドのフィロソフィーを余すところなく体感できる試乗イベントとなった。
2021年、ランボルギーニが発表した近未来戦略はこう名付けられた。
「コル タウリを目指せ」
「コル タウリ」とは、牡牛座の中で最も輝きが強いα星。
2023年から全てのモデルのハイブリッド化をスタートさせ、2024年に完了する予定の「ランボルギーニ」。
「コル タウリ」が示す道は、挑戦の連続だ。しかし「ランボルギーニ」は、勇敢に、さらなる高みに挑み続け、既成概念を打ち破る数々のサプライズを届けてくれるだろう。
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- TEXT :
- 岡村佳代 ウォッチ&ジュエリージャーナリスト