服を着慣れると、このジャケットにはアレ、あのコートにはコレ、ブランドで選ぶならソレと、自分流の「ベーシック」を構築しがちである。確かに長年の経験から生み出したノウハウは大事だが、一方で、そこに安住していいのか、という疑念も生まれる。そこで、その進化を試みるのが本特集だ。お洒落の可能性を開く、その一助となれば幸いである。
上品な着こなしは、上品に見えるデニムを合わせる
デニムパンツはカジュアルの基本。ゆえにその点検こそが、ベーシックを進化させる正攻法にしていちばんの近道だ。装いのエレガンスを高めるための手練手管をここで紹介する。
■1:馴染みの顔ぶれではなくニューフェイスに期待して
目の肥えた大人のデニム好きが、絶賛するのは「トリプル ダブル」。デニムパンツを熟知したマイスターが日本人のためにデザイン&パターンを引き、生産はビッグメゾンも信頼する岡山の工場が担当。写真のスリムストレート型はスラックス作りのノウハウを用いており、ジャケットやシャツとも好相性。風合いはヴィンテージライクにして、伸縮性にも優れはき心地は良好だ。
■2:クリーンな印象を作るホワイトデニムパンツの力
5ポケットパンツの永遠のスタンダードである『501』も、インディゴではなくホワイトデニムパンツを選ぶことで断然クリーンな雰囲気へと様変わり。若い頃に親しんだそれとは違い、リニューアルを経た現行モデルはグッと洗練されたシルエットへと生まれ変わっている。トップス&足元にはネイビーやブラックといったダークトーンを合わせてメリハリを。デニムパンツのラフなイメージはきっとこれで覆るはずだ。
■3:スラックス感覚で遊び心あるデザインを
ブルーデニムパンツなら色落ちタイプではなく、リジッドやワンウォッシュといった濃紺をセレクトするのが大人っぽさをキープする秘訣だ。着用したのは、ヴィンテージのセーラーパンツの仕様を取り入れた玄人好みなデザイン。スタイリッシュなシルエットに加え、センタークリースや両脇のスラッシュポケットなど大人見えするディテールがてんこ盛り。上半身は淡いニットとシャツを重ね着することで、こなれ感を演出した。
■4:ブラックデニムパンツのモードな薫りを生かして
モードな装いを好む向きには、スリムフィットのブラックデニムパンツを推薦したい。ありたがいことに近頃はストレッチのきいたタイプが主流ゆえ、細身のモデルでもストレスなく取り入れられる。さらにこちらはウォッシュ加工が施されており、いっそうソフトなはき心地だ。ほかのアイテムでも黒を多用してつなぐことで、モードなフレイバーが漂う装いに仕上がる。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2022年春夏号より
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- PHOTO :
- 金谷章平
- STYLIST :
- 菊池陽之介
- HAIR MAKE :
- 竹井 温(&'s management)
- MODEL :
- Calvin城、Soche
- WRITING :
- いくら直幸
- EDIT :
- 安部 毅(MEN'S Precious)