「おくゆかしい」って漢字で正しく書けますか?意外な字でびっくり!
明日・5月16日は『旅の日』と言われています。
かの俳聖・松尾芭蕉が『奥の細道』の旅に出発した日が、1689(元禄2)年の3月27日で、これを新暦に置き換えると5月16日になる…ということから、旅を愛する作家などによって結成された団体によって制定されました。
本日はこれにちなんで『奥の細道』の「奥」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「おくゆかしい」を漢字で書くと?
「おくゆかしい」という日本語の漢字表記として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:奥行かしい
2:奥由しい
3:奥床しい
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 3:奥床しい です。
「おくゆかしい」という言葉は、
「気品や情緒があり、こころひかれる」「なつかしく感じる」「好奇心がそそられる」などの意味をもつ「ゆかしい」という言葉に「奥」が接頭した複合語です。
「ゆかしい」の表記は「床しい」で、なんと、当て字による表記がそのまま広まったもの、と言われております。
※一部、「懐しい(ゆかしい)」という表記も併せて採用している辞書がございますが、ポピュラーな表記は「床しい(ゆかしい)」です。
なぜ床(ゆか)?と思ってしまいそうですが(笑)、
こちらは、「由来はさておき、正解を知っていると良いタイプの教養」ですね。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「奥付」ってなんと読む?
「奥付」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「書物の末尾に、書名・著者・発行者・印刷者・出版年月日・定価などを記した部分。 」を指す言葉です。
<使用例>
「その本が最新版かどうかは、奥付の発効日を見れば、ある程度わかるわよ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 奥付(おくづけ)です。
出版業界では使用頻度の高い言葉ですので、我々にとっては読めて当たり前なのですが、
読み方を知らないと「付」という字の読み方が複数考えられますので、一般的には誤読の多い言葉のようです。
「奥付(おくづけ)」は巻末にあり、古書コレクターの方などが気にする「初版本かどうか」などは、この「奥付(おくづけ)」に明記されています。
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本日は、5月16日『旅の日』…松尾芭蕉が『奥の細道』へ旅だった日にちなんで、「奥」という字の入った日本語から、
・奥床しい(おくゆかしい)
の意外な漢字表記や、
・奥付(おくづけ)
の読み方についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱