「きんちょう」ではありません!「金烏」ってなんと読む?
明日・6月13日は『はやぶさの日』です。
『はやぶさ』…日本が世界に誇る、惑星探査機の名称ですね。
昨今も、2020年に宇宙から帰還した『はやぶさ2』が持ち帰った試料に「アミノ酸」「水」などが含まれていたことが発覚し、大きなニュースになりました。
この『はやぶさ2』の10年前、2010年6月13日に帰還した『はやぶさ』初号機は、地球重力圏外にある天体に着陸してのサンプルリターンを、世界で初めて成功させた、伝説の惑星探査機なのです。
この偉業にちなんで「あきらめない心」「努力する心」の大切さを伝えよう、と制定されたのが『はやぶさの日』です。
壮大な夢も、たゆまぬ努力の先にかなう日が来る…今夜は星空をながめながら、宇宙に思いをはせてみてはいかがでしょうか?
本日は、星にまつわる日本語クイズをお送りします。
【問題1】「今日様」ってなんと読む?
「今日様」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:ある天体を、うやまって呼ぶ言葉です。
<使用例>
「今日様、本日は良いお天気を、ありがとうございます!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 今日様(こんにちさま)です。
「今日様(こんにちさま)」は、「太陽」の別名です。
「お日様(おひさま)」「お天道様(おてんとさま)」と同じような感覚で、「太陽」を敬った呼称になります。
「今日様(こんにちさま)」は、特に江戸時代によく使用されていたようで、例文のように、人々はなにかにつけ「今日様、ありがとうございます」と、自然の恵みに感謝していたようです。
こうした美しい精神、現代の私たちも、ぜひ見習いたいですね。
…さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「金烏」ってなんと読む?
「金烏」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:こちらも「太陽の別名」です。
<使用例>
「日本サッカーのシンボルのカラスは、金烏から来てるのね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 金烏(きんう)です。
「太陽の中に3本足のカラスがいる」という伝説がございますね。
「金烏(きんう)」は、「金色の光の中に烏(からす)が棲む=太陽」という意味合いで、こちらも1問目同様、「太陽の別名」になります。ロマンティックな表現ですね。
例文で触れた「日本サッカーのシンボルのカラス」は、「日本サッカー協会」のシンボルマークに採用されている「八咫烏(やたがらす)」のこと。「日本サッカーの祖」と呼ばれる中村覚之助氏の生誕地の伝説にちなんで採用されたのでは?と言われており、「八咫烏(やたがらす)」は、天照大神(あまてらすおおみかみ)、つまり、太陽をつかさどる女神の御使い(みつかい)ですので、まさに「金烏(きんう)」そのもの、というわけです。
***
本日は、6月13日『はやぶさの日』にちなんで、星に関連した日本語から、
・今日様(こんにちさま)
・金烏(きんう)
などの読み方や背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『朝火新聞DIGITAL』(2022年6月10日)/『THE SANKEI NEWS 』(2015年8月6日)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱