「内内」ってなんと読む?「うちうち」「ないない」…正しいのは?

明日・7月14日『内視鏡の日』『内臓脂肪の日』に記念日制定されています。

どちらも7(な)1(い)4(し)の語呂合わせですね。

『内視鏡の日』は、「内視鏡医学のさらなる発展と普及」という願いが込められて制定されておりますが、なんと、内視鏡は、1950(昭和25)年に、日本が世界に先駆けて「胃カメラによるいない撮影に成功」したことをきっかけに、世界中から高く評価されるようになったのだとか。…素晴らしいですね!

『内臓脂肪の日』には、「内臓脂肪の蓄積は将来の健康リスクに繋がるということを知ってもらい、イキイキと健やかに過ごしてもらうために、自身の健康を見つめ直す機会としてほしい 」という願いが込められているそう。

どちらも医療関連の記念日ですので、夏本番を前に、健康について改めて考えるきっかけにしてはいかがでしょうか?

本日は「内」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「内内」ってなんと読む?

以下の例文に出てくる「内内」の、正しい読み方をお答えください。

<例文>

「社長はあのようにおっしゃってましたが、内内では別の考えを持っていらっしゃるかもしれません。」

例文の中の「内内」はなんと読むのが正解?
例文の中の「内内」はなんと読むのが正解?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 内内(ないない)は◎、内内(うちうち)は〇 です。

詳細については、この後の解説をお読み下さい。
詳細については、この後の解説をお読み下さい。

「内内」には「ないない」と「うちうち」、ふた通りの読み方がありますが、どちらも「表立てないでひそかに。非公式に。」という意味で使用できます。この意味では「ないない/うちうち」どちらで読んでも疑いなく正解です。

しかし例文ではややニュアンスが違い、「心のうちでは」という意味で「内内」という熟語を使用しています。

この場合、辞書によって解釈が異なり、「内内(ないない)」のみに「心のうちでは」という意味を採用している辞書と、「内内(ないない)」「内内(うちうち)」の両方に「心のうちでは」という意味を採用している辞書が、現在、混在しているようです。

言葉は生き物ですので「内内(うちうち)」という読み方が、「心のうちでは」という意味合いで使用される頻度が減っている、という解釈で良いかと思います。

「心のうちでは」という意味で「内内」という熟語が使用されている場合は、「ないない」と読んだほうが無難、と意識しておきましょう。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「境内」ってなんと読む?

以下の例文に出てくる「境内」の、正しい読み方をお答えください。

<例文>

「では待ち合わせは神社の境内にしましょうか?」

読み仮名4文字です。
読み仮名4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 境内(けいだい)です。

「寺社の敷地内。」という意味では、「境内(けいだい)」と読むのが一般的です。

「境内」という熟語はもともと「境界(きょうかい)の内側。」という構成ですので、一部の辞書には「きょうない」という読み方を併せて採用しているものもございます。この意味では、「寺社の敷地内。」を「きょうない」と読んでも、間違いとは言えません。

しかし、現実的には「境内(きょうない)」という読み方は、「一定区域の内側。国内。」…つまり「国境線の内側(国内)。」を表現するような、特殊なケースでのみ使用されているようです。

デジタルの漢字変換ツールでも、「きょうない」と打ち込んでも「境内」と変換できない例がほとんどで、「けいだい」と打ち込めば「境内」とスムーズに変換できます。

「境内(けいだい)」と覚えておくのが無難です。

*** 

本日は、7月14日『内視鏡の日』『内臓脂肪の日』のトリビアと、「内」という字の入った日本語から、 

・内内(ないない/うちうち)

・境内(けいだい/きょうない)

など、読み方で微妙に意味の使い分けがある熟語の、現代の一般的な解釈についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『普及版 字通』(株式会社平凡社)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト
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ILLUSTRATION :
小出 真朱