「花魁」の語源が面白い!…どんな意味?
明日・9月22日は『花園ラグビーの日』です。「花園」とは、大阪府東大阪市にあるラグビーの殿堂「花園ラグビー場」の地名であり、スタジアムそのものの通称。高校野球(全国高等学校野球選手権大会)のことを地名、かつ主会場である「甲子園」と言うのと同じようなイメージです。
9月22日は「花園ラグビー場」で、『ラグビーワールドカップ2019(TM)』の日本大会の初戦が行われた日付です。この年の「ラグビーブーム」、記憶にある方もいらっしゃるのでは? ラグビーに関連した『ONE TEAM』という言葉が、流行語大賞にもなりました。『花園ラグビーの日』は、「花園ラグビー場」が世界規模のスタジアムであることを知ってほしい、ラグビーへの関心と理解を深めてほしい…などの願いが込められ、所在地である東大阪市が制定した記念日なのです。
本日は『花園ラグビーの日』にちなんで「花」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「花魁」ってなんと読む?
「花魁」という日本語の、読み仮名4文字の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「遊郭の女郎のなかでも、特に位の高い遊女」などを意味する言葉です。
<使用例>
「江戸時代、吉原遊郭の花魁道中には、トップスターによる宣伝ショー的な役割もあったようね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 花魁(おいらん)です。
「花魁(おいらん)」という表記については「ものいう花(=美女)の魁(かしら)」というイメージであり、「魁」は「さきがけ」とも読みます。
遊郭における上級遊女の社会的な位置づけは、現代的な感覚ではとらえにくいかもしれません。当時、上級遊女は「容姿が美しく、学問・技芸にも精通した、庶民が憧れる大スター」であり、所属している店(置屋)と相談の上で客を選ぶことから、上級遊女の客になれること、それ自体がステイタスとなるような存在でした。つまり、まさに「ものいう花(=美女)の魁(さきがけ)」的な、憧れの存在だったのです。
では「おいらん」という音は、どういう成り立ちなのでしょうか? というところで、2問目にまいります。
【問題2】「おいらん」ってもともとはどういう意味?
「花魁(おいらん)」という日本語の響き「おいらん」は、もともとどういう意味の言葉から来ているでしょうか?正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:わたしの
2:あなただけの
3:みなさまの
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:わたしの です。
遊郭には、幼いころに店に買われるなどし、女郎としてデビューするまで、立ち居振る舞いや技芸、店のシステムなどを修行しながら育つ「禿(かむろ)」「新造(しんぞう)」などと呼ばれる少女たちがいました。彼女たちが姉女郎を「おいらん姉さん」(おいら=私のところ/ん=の(所属を表現する助詞)/姉さん」と呼んでいたものが、「花魁(おいらん)」の語源となった…という説が有力です。修行中の少女たちにとって、「おいらん姉さん」は、すでに独立を果たした、立派な存在だったのではないでしょうか?「私たちのお姉さま」というニュアンスではないかと思われます。
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本日は、9月22日『花園ラグビーの日』のトリビアと、「花」という字が入った日本語から、
・花魁(おいらん)
という言葉の読み方や、背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『日本大百科全書(ニッポニカ)』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/LINEニュースウェブサイト(2019年12月27日)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱