「降伏」の「こうふく」以外の読み方は?シーンによって意味も変化します!

明日・10月23日から、暦(こよみ)は、二十四節気の「霜降(そうこう)」に入ります。文字通り「霜(しも)が降りるころ」…つまり、気温がぐっと下がる時期、という意味です。ちなみに、霜が降りるような気温は、3~4℃以下程度です。「え?氷点下ではないの?」と思った方も多いでしょう。天気予報で目にする気温は、地上150㎝あたりの気温…つまり、大人の顔が触れるあたりの気温なのです。その地点が3~4℃以下の場合、足元、つまり、地表のあたりは氷点下になる可能性も出てきて、霜が降りてもおかしくない…ということなのです。

本日は「霜降」にちなんで、「降」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「降伏」の意外な読み方は?

「降伏」の「こうふく」以外の正しい読み方をお答えください。

ヒント:この読み方をすると、「祈りや神仏の力で、悪魔や怨霊などをしずめ、抑えること」という意味になります。

<使用例>

「この映画、エクソシストの降伏シーンが、相手によって手法が違って、おもしろいの!」

読み仮名4文字です。
読み仮名4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 降伏(ごうぶく) です。

「降伏(こうふく)」とは、使い方がまったく違う言葉です。
「降伏(こうふく)」とは、使い方がまったく違う言葉です。

「降伏(こうふく)」と読むと、「戦いに負けたことを認め、相手に従うこと」という意味ですが、「降伏(ごうぶく)」と読むと、「悪魔や怨霊などを、祈りや神通力などでしずめ抑えること」という意味になり、まったく違う言葉になります。特に違うのは、「降伏(こうふく)する」は、負ける側にかかる言葉で、「降伏(ごうぶく)する」は、負かす側、つまり、勝つ側にかかる言葉である、という部分です。

問題文の例文で「エクソシストの降伏シーン」とありますが、正解の「降伏(ごうぶく)」では、「エクソシストが悪魔を負かすシーン」という意味です。そして、「降伏(こうふく)」と読むと、「エクソシストがなにかに負けて従うシーン」と、まったく意味が違ってしまうので、お気をつけください。「降伏(ごうぶく)」はちょっと特殊な言葉ですが、知識として覚えておくと良さそうです。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「天降る」ってなんと読む?

「天降る」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「天から下界へ降りる」「天皇が外出される」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「この地にはその昔、神様が天降られた、と言われていて、素敵な神社もあるのよ」

「○○る」。
「○○る」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 天降る(あもる) です。

こちら、読めた方はすごい…!

「天」は「あめ」「あま」とも読みますね。「天降る(あもる)」は「あめおる」の音変化、と言われています。

*** 

本日は、10月23日からの暦(こよみ)「霜降(そうこう)」にちなんで、「蛇」「降」という字の入った日本語から、 

・降伏(ごうぶく)

・天降る(あもる)

という、神秘的な言葉の読み方についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/国立天文台ウェブサイト
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ILLUSTRATION :
小出 真朱