昨年末から大きな話題となっているAIスピーカー(スマートスピーカー)。声だけで調べものや音楽試聴、家電操作などができるということで、ありとあらゆるメディアがこぞってAIスピーカーを取り上げています。
使い方はいたってシンプル。スピーカーを起動するためのウェイクワードの後に、リクエストを付け加えるだけ。わざわざタッチしなくていいので、ながら作業が可能になります。
AIスピーカーは、あまりの便利さに実際使ったユーザーから「一度使ったら、もう元の生活には戻れない」などと絶賛されているほど。実業家の勝間和代さんもブログでGoogle Home愛用記を書き、何度も話題になっていたりするため、「そんなに便利なの!?」と気になっている女性は多いのではないでしょうか。
それでは実際のAIスピーカーの動きを動画で見てみましょう。これはAmazon社のAIスピーカー「Amazon Echo」です。「節分の日」に当たる2月3日の朝、「おはよう」と話しかけてみたところ、下記のような反応が…。(画面中央の三角をクリックしてみてください)
いかがでしたでしょうか? 朝から意外な豆知識が増えたり、ほほえましい感情が沸き上がってきます。
AIスピーカーを導入すると、日常生活がどのように変わっていくのか? よりイメージを抱きやすくするため、ガジェットライターのコヤマタカヒロさん、こんちさん、佐々木 翼さんに、AIスピーカーの活用法を詳しく教えていただきます。
まず、多数の連載を持つデジタル&家電ライターのコヤマさんによれば、日本語で使えるAIスピーカーは大きく分けて3つ。Amazonが展開する上記のEchoシリーズ、Googleが展開するGoogle Homeシリーズ、LINEが展開するClovaシリーズです。
コヤマさんにお聞きした、AIスピーカーのオススメの使い方は以下のとおり。
■1:料理中に話しかけて「レシピ」を読み上げさせる
女性は、AIスピーカーのお知らせ機能と読み上げ機能に便利さを実感しやすいそうです。
「家事や料理に便利なのがタイマーです。『○分後にタイマーかけて』と話しかけるだけでタイマーがセットでき、スマホに触らなくてもいいところが便利なところ。この機能は、目覚ましにも使えます。また、料理のレシピを読み上げてくれる機能も。これにより、いちいちページをめくらなくて済むので、料理をつくることに集中できます」(コヤマさん)
わかりやすい例をあげれば、失敗しやすい半熟のゆで卵。AIスピーカーにベストのゆで時間を調べてもらって、「タイマーを6分後に設定して」なんて使い方も。他の家事をしながらでも、失敗せずにできそうですね。
■2:作業中に話しかけて「ルンバ」で掃除をさせる
あと、日常生活の時短につながるのは、家電の操作。
「家電のコントロールもできます。例えば、掃除ロボット『ルンバ』は、AIスピーカー対応の商品が発売されています。音声で掃除をお願いできます」(コヤマさん)
床のちょっとした汚れが気になったとき、AIスピーカーに「掃除して」と呼びかけるだけでOK。手がふさがっていてもAIスピーカー対応『ルンバ』は起動してくれるので、ほかの作業をしながら部屋の床掃除を進めることができます。
■3:身支度中に話しかけて「タクシー」を呼ばせる
そしてコヤマさんによれば、Amazonで”Alexaスキル”(スマホのアプリと同様の機能)を利用すると、スマホに触れることなくタクシーを呼ぶといったこともできるそうです。
例えば、大雨の朝、身支度をしながら「Alexa、全国タクシーを開いてタクシーを呼んで」と呼びかけるだけで、タクシーが来てくれます。スマホを手に取り、ディスプレイを眺める手間がなくなるので、大幅な時短に。また、手で触れないぶん、画面が汚れたり濡れたりしないところもうれしいポイントです。
続いては、最新のスマート機器などを紹介するブログ『こんちのバウハウス』を運営し、ガジェット系の媒体にも寄稿している”こんち”さん。こんちさんには、人気のGoogle Homeシリーズの便利な使い方をうかがいました。
■4:英語で話しかけて「英会話講師の代行」になってもらう
なんとGoogle Homeは、英語学習にピッタリなのだとか。
「Google Homeのセットアップ時に、言語選択で英語に設定すると、Google Homeと英語で会話することができます。自分の発音が悪いと意味が通じないので、英会話のいいトレーニングになるはず」(こんちさん)
AIスピーカーが相手なら、発音の間違いを気にせずに話すことが可能。会話力をブラッシュアップするのに一役買ってくれそうです。
■5:外国語で話しかけて「発音」をチェックできる
もちろん、サポートしている言語は英語だけではありません。ほかの外国語の発音チェックもしてくれます。
「例えば、『OK、Google。“こんにちは”を韓国語でいうと?』と話しかけると、韓国語で発音してくれます。英語はもちろん、フランス語、中国語、フランス語、スペイン語やポルトガル語などにも対応しているため、語学の勉強に使うのもいいです」(こんちさん)
外国語は、「知りたい」と思ったときが記憶のチャンス! しつこく聞いても怒られないので、何度もリピートして覚えたいですね。
■6:その日の気分を話しかけて、「テーマに沿った曲」をかけさせる
また、「こんな曲流して」とオーダーすれば、勝手に音楽を選曲してくれるそうです。ちょっとやる気のないときにAIに元気の出るような曲を選んでもらう、なんて使い方もできます。
「有線のように、自分の知らない曲をたくさん知ることができるので、おすすめです。例えば、『ロックな曲を流して』と頼んで、『いい曲だな』と思ったら『この曲の名前は?』と聞いてみたり、一時停止・ストップなどの操作も音声ですぐにできます。音量調整も簡単です。個人的には、無料の音楽配信サービス”Spotify(スポティファイ)”と連携させるのが、とても便利だと感じています」(こんちさん)
Amazonのプライム会員になっていると、Amazon Echoで100万曲の音楽を無料で再生することができます。自分の好きなテイストやジャンルで「未知の曲」「懐かしい曲」と巡り合えると、日常のひとときが急激に盛り上がること請け合いです。
■7:リモコン操作なしで「エアコンやテレビ」をつけさせる
そして、AIスピーカーをちょっとカスタマイズすれば、室内の赤外線リモコンで動く電化製品を音声でコントロールすることができるようになります。
デジタル初心者にもおすすめなのが、Natureジャパンの『Nature remo』(\13,000)という製品を連携させる方法。簡単な設定で、これまでリモコンで操作していたエアコン・テレビ・部屋の照明を、スマートスピーカーに話しかけるだけで、音声で操作できるようになるのだとか。
例えば、「OK,Google。テレビつけて」「8チャンネルに回して」という風に。電気をつけたまま寝落ちすることが多い女性は、ベッドに入ってから「OK、Google。おやすみなさい」でテレビを消して電気も消す、なんて使い方もよさそうです。
最後に便利な使い方を教えていただいたのは、『ガジェットギーク』編集長でスマートスピーカーに精通している佐々木 翼さん。
■8:メイク中に話しかけて「美容法」を説明させる
前述したように、Amazon Echoにはスマホのアプリのような”スキル”がありますが、美容に関するスキルも存在します。これを追加することにより、できることがどんどん増えていくそう。現状いちばんのおすすめは「資生堂スキル」。このスキルに、美容アドバイザーとなってもらうのがオススメです。
例えば、両手のふさがっているメイク中、シミや目の下のくまが気になったら、Echoに話しかける。すると、解決策を教えてくれたりする機能もあります。また、Amazon Echoで住んでいる地域の美容天気予報も聴くことができるので、紫外線やお肌の乾燥対策に役立ってくれそうです。
Amazon Echoと連動したスマートフォンのアプリには”スキル”の履歴が出ますが、上記のようにAIスピーカーに音声で教えてもらった情報が文字としても表示されるので、振り返りにも便利です。
■9:別途スキルを追加して「ヨガ講師代行」をさせる
そしてAmazonのEchoには、忙しくてジムに通えなくても、自宅で気軽にフィットネスを楽しむためのスキルもあります。
佐々木さんのおすすめは、「寝たまんまヨガ~リラックス・ヨガ~」。これは、18分に渡ってヨガのプログラム再生をしてくれるスキルだそうです。家にいながらボディメイクやヨガが楽しめれば、スクール代の節約にもなりますね。
■10:スキマ時間に話しかけて「注目ニュース」を読み上げさせる
AIスピーカーの便利な使い方はまだまだあります。なんと、毎日のニュースも手を使わずに情報収集できるのです。日々、膨大なニュースがありますが、関心のあるジャンルからセレクトできるのだとか。
ニュースや女性向けメディアの記事をAIスピーカーが勝手に読み上げてくれるスキルも追加可能とのこと。
いつもスマホやパソコンで読んでいるお気に入りサイトの情報を、目も手も使わずに集めることができれば効率的に調べものできるようになりそうですよね。
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どれも、日常生活のなかで起こる地味にストレスが減る使い方ばかり。一度使い始めたら、「今までの不便や不満は何だったの!?」とやみつきになるはず。ぜひ、あなたもAIスピーカーを賢く使いこなして、毎日をもっと楽しくしてみてください。
監修者PROFILE
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 北川和子