誤読注意!「居士」ってなんと読む?「きょし」と読まぬように!
明日・11月6日は、日本初のアパートが完成した日で、『アパート記念日』と呼ばれています。1919(明治43)年のこの日、東京の上野に完成した5階建て70室の木造アパート『上野倶楽部』は、当時、横長の平屋がほとんどであった日本の住宅事情に多きな影響を与えました。当時の感覚からすると、現在で言うところのタワーマンションのような高級物件だったようです。
本日は「居」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「居丈高」ってなんと読む?
「居丈高」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「座った時の背が高いこと」という意味の言葉ですが、転じて「人を威圧するような態度」という意味で使用されます。
<使用例>
「あの人の居丈高な態度には、我慢がならないわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 居丈高(いたけだか)です。
「座高(ざこう)」は、椅子に座った時の腰から上の物理的な高さを意味しますが、「居丈高(いたけだか)」は、室内では座布団など、床に座る文化であった時代に、その高さが高い…「頭が高い(ずがたかい)」という日本語もあるように、胸を張って大きな態度で座っている人のイメージを連想させる言葉で、「人を威圧するような態度」という意味で使用されます。現在でも使われている表現ですので、わからなかった方は、この機にインプットしておきましょう。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「居士」ってなんと読む?
「居士」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「成人男性の死後につける戒名(かいみょう)のひとつ」「在家のまま仏門に入った男性」「性格を表す語に着いて、そのような気質の男性であることを表す」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「彼は一言居士だから、なにかしらの文句をつけてくると思うわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 居士(こじ)です。
例文のように「一言居士(いちげんこじ/いちごんこじ)」や、なにごとにも慎重な男性を意味する「慎重居士(しんちょうこじ)」など、性格を表現する言葉の後につけて「そのような性格の男性」を表現する言葉としても使用されます。特に「一言居士(いちげんこじ/いちごんこじ)」は「うるさがた」を意味する言葉として慣用的に使用される言葉ですので、そうした表現があることをインプットしておきましょう。また「居士(こじ)」には、中国の「学徳が高いけれど士官していない人」という意味もございます。
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本日は、11月6日、日本で初めてのアパートが完成した日にちなんで、「居」という字の入った日本語から、
・居丈高(いたけだか)
・居士(こじ)
の読み方についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『日刊賃貸住宅ニュース』ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱