「毛氈」ってなんと読む?「けだんげ」?…いいえ、使ったことがあるはずです!
明日・11月11日は『ヘアドネーションの日』という記念日に制定されています。「ヘアドネーション」については、みなさま、ご存じでしょうか? 文字どおり「ヘア(毛髪)」の「ドネーション(寄付)」活動のことで、小児がんや白血病などの病気や、符所の事故などで髪の毛を失った子どもたちに、医療用ウィッグを無償提供する活動を指します。健康な髪をもつ人が、医療用ウィッグに加工可能な一定以上の長さまで髪を伸ばし、その後、カットした毛髪をヘアドネーションの参加団体に送ると、団体のほうで医療用ウィッグに加工し、必要としている子どもたちに贈られるのです。こうした形の寄付もあるのですね。
本日は「毛」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「毛頭」ってなんと読む?
「毛頭」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:あとに打消しの言葉をともない、「少しも(~ない)」という意味で使用する言葉です。
<使用例>
「あなたの意見を否定する気持ちは毛頭ないのだけれど、私もひとつ提案したいわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 毛頭(もうとう) です。
「もうとう思っていません」など、会話で耳にしていても、「毛頭」という表記とイメージが結びつかなかった…という方もいらっしゃるのでは?「毛」は大変細いことから、「大変少ないこと」を意味する場合があります。
「毛頭(もうとう)」は「毛の先ほども(ない)」というニュアンスの言葉です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「毛氈」ってなんと読む?
「毛氈」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「敷物や、書画を書く場合の下敷きなどにする、フェルト状の毛織物」のことです。
<使用例>
「京都で立ち寄った茶店で、お席に緋毛氈が敷かれていて、とてもすてきだったわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 毛氈(もうせん)です。
敷物というと、「絨毯(じゅうたん)」の他、昨今では「カーペット」「ラグ」などが一般的になり、昨今はあまり聞かなくなった言葉ですが、「毛氈(もうせん)」は、日本で古くから敷物に使用されてきた「フェルト状の毛織物」の事です。例文に出てきた「緋毛氈(ひもうせん)」とは、「赤い色(緋色)の毛氈」という意味で、野点(のだて)の茶席や、雛人形の敷物など、日本文化の中でよく見られる、印象的な「毛氈(もうせん)」です。
大人の語彙としてインプットしておきたいですね。
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本日は、11月11日『ヘアドネーションの日』のトリビアと、「毛」という字の入った日本語から、
・毛頭(もうとう)
・毛氈(もうせん)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『ヘアドネージュ』ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱