「五節句」って、どんな節句?5つ答えられますか?
明日・11月15日は、古来、子どもの成長を祝う『七五三』のお宮まいりの日、とされています。昔は子どもの死亡率が高かったため、3歳、5歳、7歳に無事に成長できたことを神様に感謝し、今後の健康を願う…という儀式は、とても大切にされていました。11月15日が『七五三』の象徴的な日付になった由来は意外と新しく、江戸幕府第五代将軍・徳川綱吉の長男・捨松の健康祈祷がこの日であったから、という説が有力です。江戸期には関東圏での風習だったものが、だんだんと全国に広まっていった…といわれています。
本日は「七」「五」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「七七日」ってなんと読む?
「七七日」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「人の死後49日目。また、その日に営む法要」という意味をもつ言葉です。
<使用例>
「週末に祖父の七七日の法要があるから、金曜夜から実家に泊まるの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 七七日(しちしちにち/なななのか/なななぬか) です。
おごそかなシーンで使用する言葉は、大人として、きちんと理解しておきたいですね。昨今では「四十九日(しじゅうくにち)」と表現するのが一般的ですが、古来「七七日(しちしちにち/なななのか/なななぬか)」とも言い、現在でも、この表現を使う方もいらっしゃいます。
仏教では、人は死後、7日ごとに閻魔様の裁きを受け、49日後に極楽浄土へ行けるかの審判を受ける、とされています。そこで、遺族は49日までは故人のために祈り、善行を足していき、最も重要な49日目に、法要を行う、というのが、この日の意義です。この日を過ぎると、遺族は「忌明け」となります。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「五節句」ってなんの節句?
日本古来の「五節句」に入る日付を、以下の選択肢の中から選んでください。
1:1月7日
2:9月9日
3:11月15日
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:1月7日 2:9月9日 のふたつ です。
「五節句」は、以下の5つの日付になります。
1:正月7日 人日(じんじつ)
2:3月3日 上巳(じょうし)
3:5月5日 端午(たんご)
4:7月7日 七夕(しちせき)
5:9月9日 重陽(ちょうよう)
「五節句」は、現代の「ひな祭り」「子どもの日」などに発展していますが、もともと、季節の変わり目に旬の植物から生命力をもらい、邪気をはらう…という目的で行われていた風習です。1問目で解説した通り、「七五三」を11月15日に行うようになったのは、比較的新しい風習ですので、「五節句」には入っていません。
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本日は、11月15日『七五三』の風習にちなんで、「七」「五」という字の入った日本語から、
・七七日(しちしちにち/なななのか/なななぬか)
の読み方と、
・『五節句』のラインアップ
について、おさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱