「感性」とは、さまざまなものを見たり聞いたりしたときに生まれる心の動きや、さらにその心の動きを言葉や絵画、音楽などで表現する力を含めて表す言葉です。よく似た言葉に「感受性」がありますが、あなたはこのふたつの違いをご存じですか? 今回は「感性」をより深く理解するための例文もご紹介します。新たな学びを得ることで、あなたの感性がさらに豊かなものとなりますように!

【目次】

「感性」は理性や知性に基づいた言葉です。
「感性」は理性や知性に基づいた言葉です。

【「意味」は?「感性」を深く理解するための「基礎知識」】

■「感性」を端的にいうと「意味」?

 『デジタル大辞泉』によると、「感性」とは「物事を心に深く感じ取る働き。感受性」と説明されています。さまざまなものを見たり聞いたりしたときに生まれる心の動きを「感性」と表現するようです。「外界からの刺激を受け止める感覚的能力」という記載もあります。──少し難しいですね。

■「感性」と「感受性」はどう違う?

同じく『デジタル大辞泉」で「感受性」を調べてみると、「外界の刺激や印象を感じ取ることができるはたらきき」との記載があります。外界からの刺激を「感じとるはたらく」という意味では、確かに「感性」と「感受性」はよく似ています。でも、例えば映画や小説、あるいは周囲で起きた出来事を、自分のことのように受け止めて喜んだり悲しんだりする人のことを「感受性の強い人」と表現しますが、「感性の強い人」とは言いませんね。

「感受性」が、「物事を情緒的に受け止め、感じるセンス」であるのに対し、「感性」は「物事から感覚的に受け止めたもの(感受したもの)を理性的な思考で昇華し、物事を創り出すセンス」までを含みます。 「感受性」は「感性」よりも情緒的であり、「感性」は知的や理性と結びついたものです。そして「感性」のほうが「感受性」よりも広い意味をもち、能動的にはたらきます。私たちがなんらかの出来事や物語、あるいは素晴らしい景観などに出合ったとき、多くの人が何かを感じ取る(感受する)ものですが、その心の動きを言葉や絵画、音楽で表現できるかといえば、それはまた別の問題です。そしてこの心の動きを表現する力を含めて、「感性」と呼ぶのです。小説家や画家、音楽家など、いわゆる芸術家と呼ばれる人たち、そしてファッションセンスに優れた人たちは、まさに「感性が豊か」な人であるといえるでしょう。


【「感性」を使った「例文」4選】

「感性」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

■1:「常識や先入観、固定観念に囚われない、子どもたちの自由な感性がすごい」

■2:「人生の新たな価値観は、豊かな感性から生まれる」

■3:「豊かな感性をもつメリットのひとつは、日々の暮らしの中に小さな幸せを感じ取れることだ」

■4:「数多くの芸術作品を通じて新たな価値観に触れることで感性が磨かれる」

***

「感性が豊かな人は若々しい」といわれます。さまざまなものに日々心を動かされ、新たな価値観を受け入れながら年齢を重ねる人は、心の瑞々しさが外見にも表れるのかもしれませんね。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) :