「射す」ってなんと読む?「しゃす」とは読みませんよ!
明日・12月4日は、予防接種療法のいしずえとなった「血清療法」が発表された日です。予防接種療法は、現在も、新型コロナウィルスやインフルエンザの有効な予防法として、大いに活用されておりますね。この根幹となったのが、ドイツのエミール・ベーリング博士、そして日本の北里柴三郎博士が発表した「血清療法」なのです。北里博士は、2024年に発券予定の新千円札の肖像でも注目されていますが、「血清療法」のほか、ペスト菌の治療法も発見するなど、偉大な功績から『日本の細菌学の父』と称えられています。
ということで、本日は「注」「射」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「注す」ってなんと読む?
「注す」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「液体をそそぎこむ」「加え入れる」などの意味をもつ言葉です。
<使用歴>
「お鍋が煮詰まりそうだから、少しお湯を注しましょうか」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 注す(さす) です。
「注」は常用漢字としては「注ぐ(そそぐ)」という読み方がございます。「注ぐ(そそぐ)」の同義語としての「注す(さす)」です。意味を理解すると納得の読み方ですね。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「射す」ってなんと読む?
「射す」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「まっすぐに光が照り入る」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「この部屋は、ベランダから西日が射すの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 射す(さす)です。
注射というと、「とがったものを中に突き入れる」という意味の「刺す(さす)」をイメージしますが、別の意味の「注す(さす)」「射す(さす)」の字で構成されているのは、ちょっとおもしろいですね。「さす」という言葉にはさまざまな意味や表記がありますが、実は、もとは同じ語源の言葉だと言われています。
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本日は、12月4日、予防接種療法のいしずえ・血清療法が発表された日にちなんで、「注」「射」という字の入った日本語から、
・注す(さす)
・射す(さす)
の読み方や、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱