身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。有名イタリア家具ブランド「カッシーナ」が提案する、オフィスの利便性をお家でも享受できるシームレスなコレクション「カッシーナ・プロ」について、同社の女性部長からお話をお伺いしてきました。

そのなかから今回は、1952年に学生寮用に狭い場所でも機能的に動けるようデザインされた名作『メキシク テーブル』にワイヤリング(電源を内蔵すること)を施した『メキシク テーブル プロ』の魅力をご紹介します。

家_1,家,名品_1
【ブランド】カッシーナ 【商品名】メキシク テーブル プロ 【価格】¥704,000 【サイズ】幅1180×奥行き800×高さ450 (mm) 【材質】天板:アメリカンウォールナット 脚:スティール(マットブラック)

心地よさを空間に演出し、実は機能的でもある有機的で非対称なフォルム

丸みを帯びた三角形フォルムとナチュラルな木の質感で、独特の存在感を放つ名作『メキシク テーブル』は、元はパリ国際大学都市メキシコ館の学生寮のために、シャルロット・ペリアンによってデザインされました。

家_2,家,名品_2
さまざまな仕様があるなかで、ローテーブルは1956年のデザイン

寮の部屋という限られたスペースの中でも動きやすいよう、また数台のテーブルを互い違いに置いて正方形や長方形を作ることで作業スペースを増やすことができるように考えられたもの。実はとても機能的な形状をしています。現代の暮らしにも、非対称なテーブルはとても有効です。

家_3,家,名品_3
高さ違いで組み合わせることによって存在感のあるコーナー作りにも活躍

プリミティブな素材感はそのままに、現代のニーズに合わせて進化した名作

そんな『メキシク テーブル』をさらに現代的にアップデートしたのが『メキシク テーブル プロ』です。見た目のデザインはそのままに、天板の裏に電源を内蔵するワイヤリングが施されています。

アメリカンウォールナットの無垢材の存在感ある天板の質感を損ねることなく、USBポートがついている利便性を想像してみてください。リビングでPCやタブレットを使ってくつろぎながら充電できたら助かりますよね。

家_4,家,名品_4
USBポートが3辺に1か所ずつ内蔵されているので、どこに座ってもスマートに充電できます
家_5,家,名品_5
天板裏の電源コンセントと2種類のUSBポート。ディテールの仕上げも美しく、充電するときにうっとりするほど

心地よさと機能・堅牢性を両立させるコレクションが目指す未来

「カッシーナ・プロ」とは、ホスピタリティ分野やワークプレイス向けに特別に開発された新しいコレクション。“プロ”にはProfessional=建築やデザインのプロ向けで、Project orientated=プロジェクト向きで、Product certified=製品認証を取得しているという3つの意味があります。

英国規格とカリフォルニアの耐火認証、耐性と安全性の基準に関するBIFMA認証、グリーンガード認証などを取得しているほか、張地には高耐性のレザーを導入し、厳しい耐火性試験をクリアした生地を開発しました。

家_6,家,名品_6
抜けのあるブックシェルフなど家具の特徴を生かし、空間をゆるやかにつないでさまざまな共鳴を生み出す「カッシーナ・プロ」のインテリア

「カッシーナ・イクスシー」の商品部・部長の女性は「カッシーナ・プロ」について次のように話します。

「コロナ以降住居用に開発された家具でオフィスを作り直したいというご要望が増えました。そんなニーズに応え、カッシーナのもつ名作家具に電源を組んだり堅牢性を高めたりすることで、より便利に不特定多数の方が心地よく使えるようにしました。

オフィスの利便性をお家でも享受できたり、その逆も然りで“来たくなるようなオフィス環境”を叶えたりする取り組みが、カッシーナ・プロの目指しているところです」


住空間はシームレスにつながり、より多目的な場所に変わりつつあります。名作家具のデザインが時を超えてさらに長く愛されていくために、利便性を身につけた! そんな歴史の1ページに立ち会っているような感動を覚えました。ご自宅でもその喜びを体験してみませんか?

※掲載商品の価格は、すべて税込みです

問い合わせ先

関連記事

この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM