「寒復習」ってなんと読む?「かんふくしゅう」ではありません!
明日・1月5日から、二十四節気のひとつ「小寒(しょうかん)」に入ります。俗に言う「寒の入り」で、このあとの「大寒(だいかん)」に向け、寒さがいっそう厳しくなる区切りの日とされています。「小寒」から「節分」までが「寒の内(かんのうち)」と呼ばれ、その期間を過ぎると、暦(こよみ)の上では春となります。寒さだけにフォーカスすると厳しいイメージですが、現代では、寒さならではの自然景観、グルメ、ウインタースポーツなどなど…いろいろな楽しみどころも多い時期。体調に気を付けて、楽しみながらまいりましょう。
本日は「小」「寒」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「莫大小」ってなんと読む?
「莫大小」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「編み物用機械によって編んだ布地」のことです。
<使用例>
「莫大小っていう字は、ニットの伸縮性を意味しているみたいよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 莫大小(メリヤス)です。
「織物」が、縦・横2本の直線の糸で作られるのに対し、「莫大小(メリヤス)」は1本の糸による編み輪のからみあいで作られ、伸縮性に富んでいます。現在でも、ご年配の方の中には。「メリヤス」を「ニットの異称」のように使用されている例もございます。現代では「ニット」が伸縮するのは当たり前ですが、昔は「伸縮する生地」は画期的だったでしょうね。「莫大小」という表記ですが、「莫」は否定を意味する字で、「大小がない=伸縮性に富んでいる」ことを意味しています。ちなみに「メリヤス」という音は、「靴下」を意味するスペイン語「medias(メジアス)」、ポルトガル語「meias(メイアシュ)」などが音変化したもの、といわれています。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「寒復習」ってなんと読む?
「寒復習」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「寒中の早朝などに、芸事の復習をすること」という意味の言葉です。
<使用例>
「実家の母は、日本舞踊の寒復習の習慣があって、今では健康法にもなっているみたい」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 寒復習(かんざらい)です。
習ったことを繰り返して確かめることを「おさらい」と言いますね。「おらさい」の漢字表記は「御復習い」または「御浚い」です。「寒復習(かんざらい)」は、冬の季語にもなっております。あえて寒い日の朝に芸事の復習を行うと精神力が鍛えられ、それが技芸の向上もうながす…と、昔から言われていたようです。
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本日は、1月5日からの『小寒』にちなんで、「小」「寒」という字の入った日本語クイズから、
・莫大小(めりやす)
・寒復習(かんざらい)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/国立天文台ウェブサイト/『語源由来辞典』(株式会社ルックバイス)/『きごさい歳時記』ウェブサイト(NPO法人季語と歳時記の会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱