『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告など幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さんに、大人の女性に必要なファッションについて教えていただく連載。今回は犬走さんが「つい毎シーズン購入してしまう」くらい愛してやまない、タータンチェックのキルトスカートコレクションを大公開! 成熟した大人の女性だからこそ着こなすことができる上質なキルトスカートと、洗練された印象に導く着こなしのポイントを伺いました。
チェックのキルトスカートの名品、「オニール オブ ダブリン」
Preciousスタッフはじめ、普段の犬走さんの私服コーディネートを知る人たちはきっと「いかにも犬走さんらしい!」と思うに違いないのが下の写真のいでたち。主役は、鮮やかなライトグリーン&ネイビーのチェックが美しいドレープを描く「オニール オブ ダブリン」のキルトスカートです。
犬走さんと「オニール オブ ダブリン」の出合いは、数年前。「セレクトショップで目に入って、迷わず試着。シルエットも綺麗なので即、購入しました」とのこと。
「オニール オブ ダブリン」は、1850年代からアイルランドの首都ダブリンで、民族衣装であるキルト製品をつくり続けている名門ファクトリーブランドです。トレンドを超えたトラディショナルなデザイン、チェックの柄や色合わせ、シルエットはもちろん、その生地の上質さにも惹かれたそう。
「長い歴史のなかで大切に継承されてきた伝統の製法に基づいて、丁寧につくられていると伺い納得しました。例えばロケバスでの移動などで長時間座っていてもシワになりにくいし、なんといっても暖かい!
このマキシ丈のほかにミディ丈なども展開していますが、私はこの丈が気に入っています。厚底のブーツを履いてもくるぶしまでカバーするこの長さなら子供っぽくならないし、腰下を長く見せてくれるから。大人の女性にはマキシ丈をおすすめします」(犬走さん)
「ほっこり」させず、凛とスタイリッシュに着こなすのが「大人のタータンチェック」!
犬走流「キルトスカートのコーデポイント」は2点。ひとつは「トップスはなるべくコンパクトに!」
「今シーズンはボリュームのあるニットがトレンドのひとつですが、私はライダースやGジャンのようにコンパクトなものを合わせるのが好きです」(犬走さん)
ともすれば「ほっこり」し過ぎてしまう可能性もあるチェックのスカートを、あくまでもスタイリッシュに、凛と着こなす秘訣はここにありそうです! そしてもうひとつは「チェックのなかの1色を拾ってトップスのどこかにあしらう」こと。
「インナーのニットやシャツ、そしてアウターでその1色を取り入れるのがいちばん簡単ですが、例えば上のコーディネートのように、チェックのネイビーを首元のスカーフとリンクさせたりするのもおしゃれの楽しみですよね」(犬走さん)
それでは、犬走さんの「オニール オブ ダブリン」コレクション、お気に入りの4着をひとつずつ解説していただきましょう!
■1:フロントはライトグリーン×ネイビー、バックはブラックウォッチの最新アイテム
2022年に購入した最新アイテムは、フロントとバックで異なる柄&色のチェックが取り入れられているラップ風のデザイン。
「ひと目惚れして買って帰宅したら、なんとまったく同じ柄を使った型違いのスカートがあってびっくりしました(笑) 自分が選ぶもの、その根幹は変わらないんだと改めて認識させてくれたアイテムです」(犬走さん)
■2:サイドとバックのプリーツが、縦のラインを強調する型違い
1のスカートの前に買っていたという、同柄チェックが使われたスカートがこれ!
「確かベルトがホワイトのものもあったのですが、コントラストが強すぎるなと感じてブラックのベルトを選びました」(犬走さん)
■3:唯一の暖色系は、最愛カラーのネイビーと相性がいいオレンジベース
同じオレンジのチェックでも、フロントとバックでは素材、柄、そして微妙に色合わせも異なるこのスカートは、犬走さんの「オニール オブ ダブリン」コレクションのなかで唯一の暖色系。
「ついグリーン系に手が伸びてしまうのですが、実はオレンジも嫌いではないんです。私の最愛カラーであるネイビーとも相性がいいし、程よい華やぎや女性らしさをさりげなく演出してくれます」(犬走さん)
■4:グレンチェックを少しだけ効かせた、個性的なプリーツスカート
犬走さんと「オニール オブ ダブリン」との出合いとなった記念すべき1着目は、ネイビー×グリーンのタータンチェックに、ほんの少しだけグレンチェックをあしらった瀟洒なプリーツスカートです。
「買ってから数年経ちましたが、まっったく飽きがこないし、まさに永遠のベーシックだと思います」(犬走さん)
犬走さんのファンでもあるPreciousスタッフから、しばしば「飽きたら譲ってください」と頼まれても、決して首を縦には振らず笑顔でかわし続けている「オニール オブ ダブリン」のスカート。さまざまなセレクトショップがシーズンごとに別注して製作しているスカートも多く、豊富なバリエーションを展開しています。犬走さんの選び方、着こなし方を参考にして、大人のチェックスカートコーデを楽しんでみてはいかがでしょうか?
関連記事
- 人気スタイリストの開運習慣! 2023年も節分の夜にお祀りする「一陽来復御守」とは!?
- 敏腕スタイリスト・犬走比佐乃さん連載『働く女性の勝負服』より、2022年人気記事ベスト5発表!
- 人気スタイリストの着物コーデ3選!「攻」と「守」の極上バランスを私物スタイリングで公開
- PHOTO :
- 黒石 あみ(小学館)
- WRITING :
- 岡村佳代
- EDIT :
- 谷 花生