『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告など幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さんに、大人の女性に必要なファッションについて教えていただく連載。今回は犬走さんが「好きだからつい買ってしまう」という帽子の「犬走流コーディネート」を大公開！ 選び方、コーディネートだけではなく、「かぶり方」のこだわりまで、一気に洒脱度が加速する「大人の帽子スタイル」をお届けします。
正統派デザインにリボンで個性を添えた中折れ帽なら、さりげなく取り入れられる！
夏用やキャップ以外だけでも、現在10個ほどという犬走さんの帽子コレクション。なかでも気に入っているというのが、ベージュ、ネイビー、グレーのこの中折れ帽です。
「特に意識はしていなかったけれど、結果、中折れ帽が多くなってしまったという感じ（笑）。帽子はメンズっぽいほうが好きなので」（犬走さん）
帽子を選ぶにあたり、犬走さんがいちばん大切にしているというのは「サイズ感」。
「当然のことですが、頭や顔の形や髪型によって似合う帽子は変わります。私は髪が短いのでこれくらいのつばがちょうどいいし、クラウンの高さはそれぞれ微妙に違うけれど、試着してみたときのバランスを見て選んでいます」（犬走さん）
ベージュ、ネイビー、グレーという色合いは、いかにも犬走さんらしいセレクト！
「ブラックのハットもクールで素敵と思うのですが、少しモードっぽくなり過ぎてしまうんですよね。こういったベーシックカラーのほうが、さりげなく取り入れられると思います」（犬走さん）
そんな犬走さんのお気に入りベスト3を、取り入れ方のポイントと共に教えていただきましょう！
■１：ベージュとグレーのツートーンは、幅広い着こなしに対応
3年ほど前にセレクトショップで見つけて購入したという、イタリアの「bedacht」というブランドの小粋なハット。
「よく合わせるのはグレーのコートやトップスです。リボンのあしらい方も洗練されていて、上質な生地の質感と共にイタリアのブランドらしい佇まいが私好み。こんな風にファーとの相性もよく、幅広いコーディネートに対応してくれます」（犬走さん）
■２：光沢＆柄のある太めのリボンが、シックなグレーに個性を授けて
こちらもセレクトショップで見つけたという、グレーのハット。
「タグが“Made in ITALY”だけなのでブランドはわかりませんが（笑）、しっかりしているのにしなやかな触感で、ネクタイのような小紋柄が織り込まれたリボンも含めて素材の上質さが感じられます。私の帽子にしてはクラウンが少し高めなのですが、リボンがかわいいなと思って思わず購入してしまいました」（犬走さん）
トップスのネイビーと帽子のグレーの間をストールで繋ぐのが、上半身の印象をしっくりと自然になじませるワザ！
■３：グログランのリボンがポイントの、シックなショートブリム
犬走さんの最愛カラーであるネイビー。でも実はネイビーのハットというのは、意外に探すのが難しいとか。
「これはもう、10年近く愛用しているのですが、流行に左右されない色、形なので、ある意味“一生もの”ですよね。リボンのグログランの色、柄のニュアンスがとても気に入っています」（犬走さん）
ダークグレーのシンプルなジャケットも、このハットをかぶれば一気に洗練度がアップ！ ほかに小物がいらないほど、エレガントで瀟洒な存在感を発揮します。
洗練された大人の帽子コーディネートを披露してくれた犬走さんですが、マスク生活になってからは、実は帽子をかぶって出かける機会が残念ながらなくなってしまったのだとか。
「帽子って靴やバッグと違って、なくてもいいものですよね。でも、やっぱり帽子を最後に加えるだけで、グッとコーディネートが引き締まるし、洒脱さを演出できる小物なので、そろそろまた、積極的に取り入れてみようと思っています」（犬走さん）
アフターコロナが見えはじめ、マスクが不要になる時も確実に近づいてきています。冬から春へ、着こなしの鮮度を上げたいこの季節、帽子を上手に取り入れてお出かけしてみませんか？
関連記事
- 人気スタイリストの冬のステディアイテム！「タータンチェックスカート」が主役の大人カジュアルを私物で公開
- 人気スタイリストの開運習慣！ 2023年も節分の夜にお祀りする「一陽来復御守」とは!?
- 敏腕スタイリスト・犬走比佐乃さん連載『働く女性の勝負服』より、2022年人気記事ベスト５発表！
- PHOTO ：
- 黒石 あみ（小学館）
- WRITING ：
- 岡村佳代
- EDIT ：
- 谷 花生
