『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告など幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さんに、大人の女性に必要なファッションについて教えていただく連載。今回は「犬走ベーシック」のコアアイテムであり、トレンドを超えた定番アウターとして愛され続けている「紺ブレ」にフォーカス！ タイムレスなアイテムだからこそ、スタイリングは常に旬のムードにアップデイトしたい永遠の定番を、現在の犬走さんはどんな風に着こなしているのでしょうか？
無類の紺ブレ好きが辿り着いた、究極の1着は「セリーヌ」！
犬走さんが現在所有している紺ブレは4着。そのなかで最も新しいのが、今回ご紹介下さった「セリーヌ」のものだそう。「特に紺ブレを買おうとか、探していたりした訳ではないのですが、たまたま入ったブティックで出合ってしまって。まさにひと目惚れでした」（犬走さん）
「紺ブレの身上であるきちんと感がありながらも、堅苦しくない雰囲気。金ボタンの大きさやあしらい方、そして丈も私的にジャスト！ すぐに試着しました」（犬走さん）
紺ブレを愛し続けてきた犬走さんが、とうとう出合った完璧な理想の1着！ とはいえ、「セリーヌ」というメゾンのラグジュアリーな紺ブレ。もちろん気軽に衝動買いできるプライスではありません。でも犬走さんは、「これを手に入れたら、もう紺ブレは買わない！」という決意のもと、その日中に購入したそう。
「私にとって、まさに“最後の紺ブレ”（笑）。高価ではありますが、生地も極上で抜群の着心地で、一生大切に着続けるのは間違いない ──そう考えると、そこまで高い買い物ではないのではと思って」（犬走さん）
いよいよ登板回数が増えていく春の到来！ 犬走さんは今季、どんな着こなしで「最愛の紺ブレ」との蜜月を楽しまれるのでしょうか？
カジュアルに振っても「清潔感」は忘れずに、背筋を伸ばして！
この「セリーヌ」に限らず、基本的にボトムスはスカートではなくパンツを合わせているという犬走さん。
「この春はトレンドのひとつでもあるカーゴパンツで、少しカジュアルにコーディネートするのも新鮮！ もちろんプレーンなパンツで凛と着こなしてもいいし、本当にコーディネートの幅が広いのが紺ブレの最大の魅力かもしれませんね」（犬走さん）
また、「ジャケットのフロントの開閉によって変わる表情も紺ブレの醍醐味のひとつ」と語る犬走さん。では、紺ブレを着こなすに当たっていちばん大切にしているのはどんなことでしょうか？
「清潔感ですね。少しカジュアルにスタイリングしても、やはり“きちんとした雰囲気”であることは大事で、だからシワのない、ピシッとした状態で着るためにお手入れも欠かしません。それと姿勢！ 私は常に姿勢には気をつけているつもりですが、紺ブレを着たときはいつもより背筋を伸ばすように意識しています」（犬走さん）
初めて買った中学時代から、常に犬走さんのお洒落道に寄り添ってきた「紺ブレ」。今、こうして至高の1着に巡り合い、また改めてその魅力に開眼したという犬走さんのように、この永遠の定番アイテムを春コーディネートに取り入れてみてはいかがでしょうか？
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- PHOTO ：
- 黒石 あみ（小学館）
- WRITING ：
- 岡村佳代
- EDIT ：
- 谷 花生
