「薬理作用の強い薬品」を意味する「げきやく」、正しい漢字で書けますか?
本日はまず、3択クイズに挑戦していただきましょう。
【問題1】「げきやく」の漢字表記は?
「毒薬に次いで毒性や薬理作用の強い医薬品」を意味する「げきやく」の漢字表記として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:劇薬
2:激薬
3:撃薬
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:劇薬 です。
「激薬」だと思っていた方、多いのでは?
惑わされて「撃薬」を選んでしまった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、正解は「劇薬(げきやく)」です。「毒薬に次いで毒性や薬理作用の強い医薬品」に、なぜ「お芝居」を意味する「劇」の字が使用されるのが、不思議に思う方も多いでしょう。
…というところで、2問目にまいります。
【問題2】「劇しい」ってなんと読む?
「劇しい」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「勢いが大変強い」「程度がはなはだしい」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「劇薬は、劇しい薬理作用のある薬品、という意味なのね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 劇しい(はげしい)です。
そう、「劇」という字、訓読みにも「激」と同じ読み方があるのです。更に「激」と同じ意味で「劇務(げきむ)」「劇烈(げきれつ)」という表記も正解です。「劇」という字には「しばい」という意味のほか、「はげしい」という意味もあるのです。「劇的」という言葉がございますが、これを辞書で引くと「演劇らしい要素のあるさま。演劇を見て緊張したり感激したり印象づけられたりするのに似た状態。ドラマチック」(『精選版日本国語大辞典』より)と出てきます。つまり「お芝居」とは「人の感情をはげしく動かすもの」なので、「劇」という字に「しばい」「はげしい」というふたつの意味が同居しているのです。ちなみに1問目の「劇薬(げきやく)」や「劇毒(げきどく)」などの熟語は、「激」という字では書きません。
実は明日、3月27日は、ユネスコの外郭団体である国際演劇協会の定めた『ワールド・シアター・デイ(世界演劇の日)』という記念日です。これにちなんで、本日は「劇」という字を深堀りしてみました。
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本日は、「劇」という字の入った日本語から、
・劇薬(げきやく)
の表記と、
・劇しい(はげしい)
の読み方などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/公益社団法人国際演劇協会日本センターウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱