全国に高級レストランを展開するひらまつが運営する「フィリップ・ミル 東京」。フランス・シャンパーニュ地方、ランスの老舗シャトー「ドメーヌ レ・クレイエール」の二つ星レストラン「ル・パルク」とブラッスリー「ル・ジャルダン」で総料理長を務めるフィリップ・ミル氏の名を冠した世界で唯一のレストランです。

東京ミッドタウン・ガーデンテラス棟4Fにあり、開放的な店内ですが、3月下旬から4月中旬はガーデンエリアに立ち並ぶ全長約200mの桜並木を見渡せる特等席になっています。

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「フィリップ・ミル 東京」からのガーデンエリアの眺め(2023年4月1日撮影)

桜シーズンに合わせ、「フィリップ・ミル 東京」では、春の訪れ、そして桜の開花を告げるメニューとして、桜をイメージしたコースメニュー「Menu SAKURA」を4月30日(日)までの期間限定で提供しています。

Precious.jpライターがコースの一部を実食したディナーコース(7品¥24,200)をご紹介します。

「フィリップ・ミル 東京」の桜をイメージしたディナーコース「Menu SAKURA」ディナー実食レポ

■1:かわいらしいフィンガーフード「本日のプティサレ」

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「本日のプティサレ」

その日に入った食材で変わる「本日のプティサレ」。この日は「タラのコロッケ」と「黄色ビーツのムース」。ふわっとしたタラの身がサクサクの衣に包まれています。ムースは珍しい黄色い色のビーツを使用していて鮮やか。春のぽかぽかした雰囲気を感じます。

■2:「Menu SAKURA」を象徴する桜が満開の様子を一皿に表現した前菜

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「桜香る帆立貝のタルタルとキャビア<キャヴィアリ> カリフラワームース 桜舞う野菜のコポー」

「Menu SAKURA」は、フィリップ・ミル氏が来日した折に、日本の春や咲き誇る桜から感じたインスピレーションを料理で表現した特別なコースになっています。

開店以来、毎年恒例になったコースは日本の旬食材を用いながらも、フィリップ・ミル氏の料理の持ち味である、味わいや香りの緻密な構築、美しい盛り付けを目でも舌でも楽しむことができます。

中でも、前菜の「桜香る帆立貝のタルタルとキャビア<キャヴィアリ> カリフラワームース 桜舞う野菜のコポー」は「Menu SAKURA」を象徴する一品で、とても美しい仕上がりになっています。

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「桜香る帆立貝のタルタルとキャビア<キャヴィアリ> カリフラワームース 桜舞う野菜のコポー」

瑞々しくパッと目を引く桜色は、渦巻きビーツや紫大根など野菜の持つ本来の色。桜型に抜かれ、華やかに皿を彩ります。たっぷり乗せられたキャビアと桜の花の下には、桜の塩漬けを風味として使った帆立のタルタルと、上品な口どけのカリフラワームースが潜んでいます。

旨味が凝縮されたタルタルと、柔らかな味わいのムース、キャビアの塩味と根菜のシャキシャキとした歯ざわりが一体となり、新しい体験ができます。桜尽くしの一皿は、「Menu SAKURA」コースの幕開けにふさわしい前菜であり、屋外の桜が散っていても、皿の上でお花見ができるような美しい仕上がりでした。

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「ホワイトアスパラガスのロワイヤル ずわい蟹とキャビア 桜のクリュスティアン」

なお、前菜としてもう1種、「ホワイトアスパラガスのロワイヤル ずわい蟹とキャビア 桜のクリュスティアン」も提供されます。こちらも桜色ときらめくキャビアが美しい一皿です。

■3:最高峰の「オマールブルー」を使った海老料理

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「オマールブルー 赤く染まったブイヨンの旨味 桜色のビーツのスパイラル グレープフルーツルビーとシャンパンキャビア」

オマール海老の最高峰である「オマールブルー」を使った海老料理「オマールブルー 赤く染まったブイヨンの旨味 桜色のビーツのスパイラル グレープフルーツルビーとシャンパンキャビア」。オマール海老はもちろん、らせん状に巻かれたビーツと赤いソースが印象的な逸品を試食させていただきました。

「オマールブルー」は、バターの香りとほどよい塩加減を感じます。。低温でゆっくり火入れされたことで、しっとりしつつも、プリっとした食感に仕上げられています。甘エビの頭でとったブイヨンにビーツのピューレを加えたソースは、ハイビスカスでも香りが付けられ華やかな印象に。添えられたピンクグレープフルーツや赤紫蘇で味わいを変えながら、楽しむことができます。

くるくるとしたビーツは、火入れされていて、前菜とはまた違った食感と味わいに。かつら剥きという日本料理の技法を気に入ったフィリップ・ミル氏が積極的に取り入れているくるくるビーツを楽しんで。

■4:魚料理は桜カラーのサーモンを桜色のソースで

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「タスマニア産サーモンのミキュイ 蕪と林檎 ソースサクランパーニュ」

自然豊かなオーストラリアタスマニア島で育てられたサーモンを大きく使った「タスマニア産サーモンのミキュイ 蕪と林檎 ソースサクランパーニュ」。絶妙な火加減で半生に調理されたサーモンを、シャンパーニュ風味の桜ソースでいただけます。

■5:肉料理は桜葉の香りをうつした仔羊のグリエ

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「桜の葉でマリネした仔羊のグリエ 桜舞う根菜のパレット ジュ・ソース」

桜色に火入れされた仔羊が絶品の「桜の葉でマリネした仔羊のグリエ 桜舞う根菜のパレット ジュ・ソース」。ですが、目を奪われるのはあしらわれた桜の花びら。ぜひ1枚1枚、ソースと共に味わってくださいね、

■6:桜にこだわった華やかな大満足デザート

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「フロマージュブランのムースと苺ジュレとマルムラード 桜の香りのガボット 苺とシャンパンのソースと共に」

いちごのタルトレット、フロマージュブラン、アーモンドのムース、いちごミルクのソルベが、桜の花びらを思わせるような盛り付けに仕立てられているデザート「フロマージュブランのムースと苺ジュレとマルムラード 桜の香りのガボット 苺とシャンパンのソースと共に」。

こちらも試食させていただきました。すべてバラ科であるいちご、桜、アーモンドを用い、それぞれが持つ春らしい香りを感じながらも、口の中で香りがひとつに繋がっていくような感覚に陥るデザートです。

サクサク香ばしいタルト生地と共に風味豊かないちごムースが味わえるいちごタルト、さっくりした桜クッキーが乗ったやさしい味わいのいちごミルクシャーベット、いちご入りのフロマージュブラン、香り豊かなアーモンドムースを、いちごとシャンパンで作られたソースがまとめるデザートは、一皿で幸福感をもたらす優雅なデザートでした。


昼には全6品のランチコース(¥13,310 )も提供しているので時間帯に合わせての利用ができます。見た目のかわいらしさ、美しさはもちろんのこと、本格的なフレンチの味わいも存分に楽しむことができる「フィリップ・ミル 東京」の「Menu SAKURA」。

東京の桜の見頃は過ぎてしまいましたが、ぜひテーブルの上でのお花見を堪能してくださいね。

※掲載商品の価格は、すべて税・サービス料込みです。
※外出時には新型コロナウイルスの感染予防対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。

問い合わせ先

  • フィリップ・ミル 東京
  • 「Menu SAKURA」
    提供日/~2023年4月30日(日)
    提供時間/ランチ 11:00~15:30(14:00 L.O.)、ディナー 17:30~23:00(21:00 L.O.)
    定休日:火曜日(祝日の場合は翌日に振替)
    TEL:03-5413-3282
    住所/東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンテラス 4F

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この記事の執筆者
東京都在住。東京農業大学卒業後、自然体験活動に従事。2016年よりフリーランスライターに。ライフスタイル、エンタメ、レシピ作成記事などを執筆。自然環境、農林業、環境問題に明るい。好きなもの:散歩、コーヒー、アイス、チョコ。
EDIT :
小林麻美