「援く」ってなんと読む?「えんく」ではありません!

明日・5月15日『Jリーグの日』です。平成5(1993)年のこの日、日本のプロサッカーリーグ『Jリーグ』が開幕しました。今年は30周年のアニバーサリーで、さまざまな関連イベントが開催されるようです。サッカー愛好家の方にはわくわくする1日となりそうですね。昨今では日本人選手が世界で活躍し、ワールドカップの観戦は国民的イベントになりつつあります。サッカーの応援をする人々は「サポーター」と呼ばれますが、日本人サポーターのマナーの良さが世界的にニュースになるなど、応援者たちのふるまいも注目されてます。

ということで本日は「援」という字にフォーカスした日本語クイズをお送りします。

【問題1】「援ける」ってなんと読む?

「援ける」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「力を添えて手伝う」という意味の言葉です。

<使用例>

「私たちの声援で、フィールドで戦う選手たちを、少しでも援けたいの!」

「○○ける」。
「○○ける」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 援ける(たすける) です。

「援」の表外読み(ひょうがいよみ。常用漢字表に掲載されない読み方)です。

「援」という字は、音読みの「エン」のみが常用漢字になっておりますが、訓読みをひも解くと、字の持つ意味が、より見えてまいります。「援ける(たすける)」。なるほど、この字にふさわしい読み方ですね。

…さて、2問目は、「援」のもうひとつの訓読みを問うクイズです。

【問題2】「援く」ってなんと読む?

「援く」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「持って動かす」動作や、「みちびく」イメージを伴う言葉です。

<使用例>

「勝利を援き寄せるような、熱のこもった応援をしよう!」

「○く」。
「○く」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 援く(ひく) です。

こちらも「援」の表外読みです。
こちらも「援」の表外読みです。

「援ける(たすける)」は、この字の訓読みとして納得しやすいものの、「援く(ひく)」は少々イメージしにくいかもしれません。しかし「援」という字の成り立ちを見てみると、この読み方の意味が見えてきます。

「援」の部首は手偏ですが、右側のつくりの部分も、上部は「爪」、下部は「ひも状のもの(于)+上向きの手(又)」を意味していると考えられ、つまり「援」は、多くの手が何かを引っ張るようなイメージの字なのです。ひとつのものごとに、三方から援護の手がのびている…素敵な字ですね!

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本日は、5月15日『Jリーグの日』にちなんで、「援」という字にフォーカスし、

・援ける(たすける)

・援く(ひく)

の読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/Jリーグ30周年記念特設ページウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱