「記紀」ってなんのこと?カン違いしていませんか?
明日・5月16日は『旅の日』です。これは「日本旅のペンクラブ」という団体が提唱する記念日で、日付は、江戸時代の俳人、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅に出発した日を新暦に直すと5月16日になることにちなんでいます。昨今ではコロナ禍が落ち着いた影響で、旅行を計画する人が増えているようですね。新たな旅の計画を練る日とするのも良さそうです。といことで本日の1問目は、『奥の細道』にちなんで「奥」という字の入ったクイズからお送りします。
【問題1】「秘奥」ってなんと読む?
「秘奥」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ものごとの奥底。特に、学問・技芸などの、たやすく到達することのできない奥深いところ」という意味の言葉です。
<使用例>
「次の旅行は、雅楽の秘奥を感じる、というコンセプトで組み立てたいわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 秘奥(ひおう) です。
「奥」という字、「奥行(おくゆき)」「奥様(おくさま)」など、「奥(おく)」という読み方の印象が強い字ですが、今回の「秘奥(ひおう)」や、「奥義(おうぎ)」「内奥(ないおう)」など、音読みの「オウ」で読む熟語も多数存在します。読み間違えの多い字ですが、「奥(オウ)」も常用漢字の範囲内の読み方です。お気を付けください。
…さて、2問目は、『奥の細道』が紀行であることにちなんで、「紀」という字の入ったクイズです。
【問題2】「記紀(きき)」ってなんのこと?
「記紀」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:何世紀であるかの記述
2:歴史を示す記述
3:『古事記』と『日本書紀』
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:『古事記』と『日本書紀』 です。
『古事記』は日本初の歴史書、『日本書紀』は日本初の正史としてまとめられた歴史書、…ということで、重複した内容もある、このふたつをまとめて呼ぶ略称が「記紀」です。「記紀の昔にさかのぼれば」と言えば、「『古事記』や『日本書紀』に書かれているような時代の背景までさかのぼって考えれば」という意味になります。教養として定着している言い回しですので、文章中などに、特に前置き的な説明がなく「記紀」という言葉が登場することもしばしばです。2問目を間違えてしまった方は、ぜひ、正解をしっかりとインプットしておきましょう。
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本日は、5月16日『旅の日』にちなんで、
・秘奥(ひおう)
という言葉の読み方と、
・記紀(きき)
という言葉の意味を改めておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/日本旅のペンクラブウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)