『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告など幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さんに、大人の女性に必要なファッションについて教えていただく連載。今回は犬走さんがこよなく愛するアイウエアのうち、レンズが無色の「メガネ」にフォーカス! 数あるコレクションから、登場回数が多いお気に入りの3本と、犬走流セレクトのポイントを公開していただきます。

犬走比佐乃さん
スタイリスト
(いぬばしり ひさの)本誌をはじめ数々の女性誌や女優のスタイリングを手がけ、「マダム犬走」の愛称で多くのファンをもつ。30年以上を誇るキャリアと卓越した審美眼でセレクト&スタイリングする自身の着こなしも注目を集める。

顔を引き締め若々しく見せてくれる「メガネ」はどんなデザイン?

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犬走さんの数あるメガネコレクションのなかでも、この3本が最近の一軍!

以前この連載で「サングラス」をテーマにお届けしましたが、ファッション小物としてかける「メガネ」も大好きという犬走さん。撮影現場のスタジオにスタイリッシュなメガネ姿で現れることも多く、Preciousスタッフの間でも「メガネ好き」として知られています。

「メガネって大人の女性の七難を隠すというか、いろいろうまくごまかしてくれるというか(笑)。私の場合は目の下のクマが気になる日は特に欠かせないアイテムだったりします。もちろんコーディネートのポイントとして、あるいはスパイスとして、さりげなく洗練へと導くファッションアイテムでもありますし、大人の女性こそ上手に取り入れておしゃれを楽しんでほしいですね」(犬走さん)

数あるメガネコレクションから、今回犬走さん自らピックアップしてご紹介する3本。ご覧のとおり、フレームのフォルムや濃い色合いなどが共通しています。そこは「好きなものがブレない」犬走さんならでは!

「私が好きなのは、ウェリントン型、ボストン型、そしてそのふたつのいいとこ取りであるボスリントンと呼ばれているスタイル。サングラスを含むアイウエアって、本当に顔型によって似合うものは人それぞれですが、これらの型は比較的どんな顔型の人でもマッチします。フレームの色は、大人の女性なら濃い目がおすすめです! なぜなら顔を引き締めて見せてくれる効果があるから」(犬走さん)

なかにはUVカットのレンズを入れてサングラスがわりに使っているものも。

「目のために、夏だけではなくオールシーズンかけたいサングラスですが、仰々しく見せたいくないときにはUVカットのメガネを選んでいます。室内外でつけ外ししなくてもいいし、おしゃれと実用性を兼ね備えているので便利ですよ」(犬走さん)

■1:合わせやすさなら、長年愛用の「トム・フォード」

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アイウエアの名品「トム・フォード」でも、犬走さんは細めのフレームをチョイス。

犬走さんのメガネ姿といえば、多くのPreciousスタッフがまずこれを思い浮かべる「トム・フォード」。正統派のウェリントンシェイプ、存在感がありながらもさりげなく映る程よい太さのフレームで、幅広いコーディネートにマッチします。

「2005年のブランド創設当初から展開しているアイウエア、私は発売間もない頃に購入したのでもう20年近く愛用していることになりますね。アイコンである“T”のポイントですが、大き過ぎるのは好みではないので、私にはこれくらいがちょうどいいバランスです」(犬走さん)

■2:ブルーのグラデーションが小粋な「オリバーピープルズ」

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フレームにブルーの濃淡で柄が描かれているボスリントン型。遠目から見るとネイビー単色のようにも映るため、柄物のトップスに合わせてもシック!

コロナ禍前に購入したという「オリバーピープルズ」のメガネは、フレームのブルーのグラデーションが洒脱な雰囲気。

「異なる明度のブルーが描く繊細なニュアンスが気に入って購入しました。ベースは深めのネイビーなので、合わせやすいのに個性も演出できます」(犬走さん)

■3:最新メガネはメタルテンプルの「シャルマン」

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サイドの「テンプル」部分のみメタルで非常に軽量! レンズはUVカットでサングラス代わりに。

世界的な眼鏡の産地、福井県鯖江を拠点とするジャパンブランド「シャルマン」は、サングラスなども愛用している犬走さんのフェイバリットブランド。

「理想のかけ心地を追求して、8年もの歳月をかけて開発した独自の新素材“エクセレンスチタン”のフレームは、とにかく軽いし、しなやかなバネ性があってかけていることを忘れるくらい。サイドからの表情も知的ですし、日本が誇るものづくりを象徴する名品だと思います」(犬走さん)


マスクから解放されて、アイウエアのおしゃれを自由に楽しめるようになった今。犬走さんのメガネ術を参考に、いつものコーディネートにプラスしてみませんか?

※私物に関しての各ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。

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PHOTO :
黒石 あみ(小学館)
WRITING :
岡村佳代
EDIT :
谷 花生