奥の深い「訪」の字…「訪れる(おとずれる)」「訪ねる(たずねる)」以外の訓読み、わかりますか?

明日・6月14日『バケーションレンタルの日』です。「バケーションレンタル」とは、いわゆる「民泊」や、旅館業法簡易宿泊所対象物件のこと。インバウンド需要の高まりに合わせ、世界市場でポピュラーな表現として「バケーションレンタル」という言葉を広めていく目的で制定された記念日です。日付は、俗に「民泊新法」と呼ばれる「住宅宿泊事業法」の施行日にちなんでいます。ゴージャスなホテル滞在も魅力的ですが、訪問先の地で、暮らすように過ごせるバケーションレンタルも、新たな旅の楽しみ方ですね。移住を検討している方などは、事前調査にも使えそうです。

ということで、本日は「訪」という字にフォーカスした日本語クイズをお送りします。

【問題1】「訪う」ってなんと読む?

「訪う」という日本語の読み方として正しくなるよう「○う」という読み仮名の○に入るかなをお答えください。

ヒント:「訪ねる(たずねる)」と同義語で、「訪問する」「探し求める」「見舞う」「弔問する」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「週末は、恩師を訪う目的で遠出をするけど、ついでの観光も楽しみなの」

さて、読めるでしょうか?
さて、読めるでしょうか?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… ○に「と」が入り、「訪う(とう)」 です。

「訪」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)です。
「訪」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)です。

「訪う(とう)」と言えば、訪問先として「歴史をとう」「ルーツをとう」などの言い回し、耳にしたことがあると思います。「とう」という語感から「問う」とカン違いする例もあるようですが、こうした場合は「わからないことを追及する」という一点に重きを置いた行為ではなく、「(その先に出会うものを期待しつつ)まずは訪問してみる」というニュアンスですので、「訪う(とう)」になります。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「訪う」ってなんと読む?

「訪う」という日本語の読み方として正しくなるよう「○○○う」という読み仮名の○に入る3文字それぞれのかなをお答えください。

ヒント:「訪問する」「おとずれる」の、文語的な言い回しです。

<ヒント>

「異国に住む旧友を訪う旅には、物理的にも精神的にも準備が必要でした」

難しい!…読めるでしょうか!?
難しい!…読めるでしょうか!?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 訪う(おとなう) です。

読めましたか?この表現、ご存じだったでしょうか?

「訪う(おとなう)」、文語的で、やや古めかしい言葉ですが、なんとも趣(おもむ)きがございますね。「ここぞ」という訪問の際、あえての表現として、大人らしく使いこなすと素敵な言葉です。ぜひインプットしてください。

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本日は、6月15日『バケーションレンタルの日』にちなんで、「訪」という字にフォーカスし、

・訪う(とう/おとなう)

の読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱